2023年に第2期シリーズが放送されたTVアニメ『呪術廻戦』。本作のスペシャルイベント「じゅじゅフェス2024」が、2024年8月25日(日)にぴあアリーナMMで開催された。出演は榎木淳弥さん(虎杖悠仁役)・内田雄馬さん(伏黒恵役)・瀬戸麻沙美さん(釘崎野薔薇役)・中村悠一さん(五条悟役)・津田健次郎さん(七海建人役)・木村昴さん(東堂葵役)・遠藤綾さん(家入硝子役)・島ア信長さん(真人役)・櫻井孝宏さん(夏油傑役)らメインキャストと崎山蒼志さん(「懐玉・玉折」エンディングテーマアーティスト)・照井順政氏(音楽)。
イベントは虎杖・伏黒・釘崎によるプロローグで開幕。「懐玉・玉折」を振り返る印象的なシーンの生アフレコにスペシャルバンドの生演奏が加わり、五条・夏油・家入の3名を中心とした物語が臨場感たっぷりに再現される。「懐玉・玉折」前半の生アフレコの後、キャスト陣がキャラクターの台詞を披露しながら登場。会場は大歓声に包まれた。
挨拶を終えると「懐玉・玉折」後半の生アフレコ。和気あいあいとした前半の雰囲気から一転し、キャラクターの関係性や印象の変化が感じられるようなキャスト陣の圧巻の演技に、観客も引き込まれるように物語を味わっていた。そして生アフレコが終わると崎山蒼志さんが登壇し「燈」を熱唱し、観客を魅了。
続いてオリジナルストーリーが楽しめる朗読劇「じゅじゅさんぽ! みなとみらい イン 2006」が始まる。観光スポットを巡る五条・夏油・家入を中村さんたちが和やかに演じ、さらに七海役・津田さんも加わってコミカルな物語が展開された。
ここからはキャスト陣によるトークコーナー「徹底討論 赫VS蒼 2024」。お題に対しいくつかの回答が用意され、ディスカッションを行った上で多数派となった意見が採用されるという企画。まずは一緒にゲームをやるならどちらのチームが良いかとのお題に対し、予め用意された回答ではA「虎杖・伏黒・釘崎」チームが多数派を占め、B「五条・夏油・家入」チームに大きく差をつける。「マイブラザーがいるならどこまでもついていきます!絶対にA!」と木村さんが回答。観客にもペンライトの色で回答を尋ねてみると、初めはAの赤のライトが多かったが、「みんなでゲームした方が楽しいよね!」という島アさんからの呼びかけに応え、両方をあわせた紫のペンライトに切り替える人が増加。しかし、最終的にはAの意見が多数派として採用された。
続いて「術式が一つだけ使えるなら?」というお題に対し、A「七海の十劃呪法」、B「東堂の不義遊戯」、C「真人の無為転変」から選ぶことに。七海を演じる津田さんがA、真人役の島アさんがCと、それぞれが演じるキャラクターの術式を選択。津田さんは「アフレコしながらどんな感じか体験したいと思っていました。あとは愛です」、島アさんは「汎用性が高すぎる。胃がもたれたら無為転変、健康や美容など、なんでも作り変えられるから!」と自信たっぷりにその理由を説明する。しかし、木村さんを含む大多数の票が集まったのはB。瀬戸さんからは「魔法みたいで憧れる」、榎木さんは「タクシーが捕まらないので、乗っている人と入れ替わりたい」とセレクトした理由を明かす。フリーディスカッションでは島アさんからまたもや熱心なプレゼンが行われ、Cの支持を伸ばすも、最終的にはB「東堂の不義遊戯」が多数派として採用された。
トークコーナーを楽しんだ後には緒方恵美さん(乙骨憂太役)からのメッセージが上映され、イベントは後半戦に。続く「渋谷事変」の生アフレコでは虎杖のプロローグとなる回想シーンから始まり、2018年10月31日のハロウィンの物語がスタートする。渋谷駅の地下ホームで再会する五条と夏油、虎杖と伏黒が共闘し、粟坂に挑むシーンなど、緊張感あふれる戦闘シーンを中心にキャスト陣が迫力の演技をみせる。さらに物語の後半、七海の最期のシーンでは、七海が呟いた海のイメージに合わせるかのように観客のペンライトが青い光を浮かべて会場全体を包み込んだ。生アフレコ終盤では東堂に鼓舞され、勢いを取り戻し共闘する虎杖の姿が、壮大な生演奏とあわせて演じられる。東堂の
“脳内
”で高田ちゃんと共演したシーンが映し出されると、サプライズゲストとして高田ちゃん役・黒沢ともよさんが登場。キャラクター同様に制服姿で「最高潮☆JUMPING!」を歌い上げる。驚きの演出に会場には盛大な拍手と歓声が鳴り響いた。生アフレコの最後には第2期のラストシーンが映し出され、虎杖の映像に榎木さんがシンクロするように同じ動きで手を鳴らし、壮大な物語を締めくくった。
生アフレコが終了すると再び黒沢さんが「たんたかたーん☆」と元気いっぱいに登場。本作の感想を聞かれると、「漫画を拝読していたのすが、2期で挿入歌があると聞いた時はまさかと驚きました。(ライブは)楽しかったですよね?」と笑顔でコメント。続いて再び朗読劇「じゅじゅさんぽ! みなとみらい イン 2018」がスタート。今度は、みなとみらいの観光スポットを1年生たちが散策し、東堂と高田ちゃんまで登場。戸惑う様子の虎杖を中心に賑やかなエピソードが語られた。
エンディングではキャスト陣が全員登場。内田さんは「懐玉・玉折」について、「『呪術廻戦』の始まりのようなお話。ぎゅっと詰まったこのドラマをアニメーションで改めて観られて良かったです」と語り、「じゅじゅフェス」初参加となった櫻井さんも「凝縮したようなシーンばかり。間違えられないので緊張しました。最後のシーンでは観客の拍手の音もシーンに重なり、入り込めました」とコメント。津田さんは「やっと『じゅじゅフェス』初参加になりました。緊張しましたが『渋谷事変』のあのシーンを生で演じることができて良かったです」と喜びをあらわにした。木村さんは生アフレコ時に高田ちゃんが参加になったことに触れ、「テンションが上がりました」と笑顔を浮かべつつ、「たかたんビーム」を再びリクエスト。
告知コーナーでは『呪術廻戦』「懐玉・玉折」総集編が2025年に劇場公開となることを発表。中村さんは「TVシリーズで演じさせていただきましたが、クオリティのとても高い作品で、自分自身も劇場で観たいと思っていました。闘っているシーンの迫力もあり、映画館での上映がすごく嬉しいです」と喜んだ。最後には榎木さんより「本日はありがとうございました、『じゅじゅフェス』は前よりもパワーアップして、たくさんの出演者と生アフレコで様々なシーンを演じることができました。アニメは第3期の『死滅回游』をスタジオが全力で作ってくださっていると思います。僕らは熱をさらに高めてアフレコに臨みたいと思いますので、引き続き、応援をどうぞ宜しくお願いいたします」とメッセージが送られ、イベントは幕を閉じた。
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会