7月8日(木)より、フジテレビ
“ノイタミナ
”他にて放送がスタートする、小野不由美原作・藤崎竜漫画の本格ホラー作品『屍鬼』。結城夏野役・内山昂輝さん、尾崎敏夫役・大川透さん、室井静信役・興津和幸さん、清水恵役・戸松遥さん、桐敷沙子役・悠木碧さん、辰巳役・高木渉、武藤徹役・岡本信彦さんら、メインキャストの皆さんに、作品についての感想などをインタビューした。
――演じているキャラクターについて教えてください。
内山 夏野は舞台となる外場村に最近引っ越してきた高校生で、村のことがあまり好きではなく、大学進学を機に都会に早く出たいと思っている男の子です。
大川 尾崎敏夫は村に唯一医者で、この外場村で疫病が流行っているかも知れないと思い、それをなんとか治さなければならないと一生懸命に頑張っています。
興津 室井静信は外場村にあるお寺の若住職で、敏夫さんとは幼なじみ。この村はどうなるんだろうと、二人で相談し合ったりしています。また、お寺の仕事以外に小説家という副業を持っていまして、物書き特有の考え込む性質もあり、この村の事件のことを一人悶々と考えています。
戸松 恵ちゃんは夏野君に恋心を抱いていて、恵ちゃん自身も都会に出たいという願望をすごく強く持っています。オシャレやファッションなど、都会的なことにすごく興味があり、心の中でダサい友達をバカにしているという部分もある、ミーハーでハデな女の子です。
悠木 沙子は兼正というところに建っている洋館に引っ越してきた家族の娘で、静信さんの小説のファンで、静信さんが大好きな女の子です。
高木 辰巳は桐敷さん家の使用人です。言えない部分が多い謎の役なので、今はこれだけで(笑)
岡本 徹ちゃんは夏野君のよき友人で、村の個性的な男の子たちからも好かれる、とても気さくで人当たりのいい男の子です。
――ここまでアフレコをしてみていかがでしたか?
内山 話は殺伐としているんですけれども、アフレコ現場はとても和やかでリラックスした雰囲気です。回が進むにつれ夏野を演じやすくなってきたのと同時に、やりがいが大きくなってきました。
大川 外場村の中だけでお話が進行していくんですが、登場人物がとても多く、スタジオは人がいっぱいです。アフレコは毎回スムーズなのですが、最近ようやく自分が敏夫であることが当たり前と感じることができるようになってきました。
興津 静信さんは副住職という職業柄なのか、その性格故なのか、いつも孤立しているように感じます。自分の腹の内を敏夫さんには話すんですけど、全部は話しきれず、何かを抱えてしまうというキャラクターです。……みんなは楽しそうだなぁ、仲間がいて(笑)
戸松 恵ちゃんは自我が強く、感情の波が激しいので、演じているときはとても楽しいです。私はこの作品がホラー初出演になるので、こういう演出怖いなぁとか、これに音が付いてTVで放送されるのが楽しみだなぁとか、毎回楽しみにしながら演じています。
悠木 ここまでのお話で、沙子は静信さんとしか喋っていません。なので、静信さんは友達いなくて寂しいなんて言わないでください(笑)。沙子は子供なのに精神年齢が高そうなので、それが沙子を演じる上ですごく難しいところです。
高木 辰巳には表向きの性格と、謎を秘めた裏の部分という二面性がありそうで、その裏の部分が少しずつ出始めてきているようで面白くなってきたところです。
岡本 徹は原作ではとても可愛らしいお兄ちゃんなので、セリフ、ひとつひとつに気持ちを込めて収録に臨んでいます収録を終わるとやり切った感があります。
――この作品の見どころを教えてください。
内山 いろいろなキャラクターの視点で物語が進むので、観る人が自分をどのキャラクターに重ね合わせるか、それによって見方が変わってくる作品なんじゃないかと思います。土葬などの昔からの因習が残った独特な雰囲気の村が舞台ですが、キャラクターの絵が綺麗で、そのミスマッチが不思議な雰囲気を醸し出していて、そこもこの作品の魅力のひとつだと思います。
大川 たくさんの村人が登場するんですが、一人一人のキャラクターがすごく立っていて、魅力的な人ばかり。その人たちがタイトルである
“屍鬼
”を巡って、それぞれの立場からいろいろな行動を起こし、やがて……。最終的には、人間の本質ってなんなんだろうという話に向かっていくと思います。
興津 他の作品だと主人公とその周囲の人間だけが注目されがちなんですけど、この作品は、人は誰でも生きているだけでドラマがあるんだということを再認識できる作品だと思います。
戸松 良い意味で
“裏切る演出
”がこの作品の魅力だと思います。キャラクターそれぞれにしっかりとした設定が出来上がっていて、この人には頑張ってほしいと感情移入して観ていると、簡単に死んでしまったり……。
悠木 フィクションのはずなのに、「あるかも知れない」と感じてしまう嫌なリアリティがあり、沙子を演じる上で、
“あってほしくないけれど、あるかも知れないリアルさ
”を追求していけたらと思っています。本当にあるかも知れないと思いながら観るとすごく怖い作品ですので、ドキドキしながら観ていただけたらなと思います。
高木 『屍鬼』はヒューマンドラマでもあり、アフレコをやっていてもまるで劇を演じているような感じがする、実写でやっても面白い作品だと思いますが、アニメではアニメならではの面白い表現や演出がありますので、そういう部分を楽しんでいただけたら嬉しいです。
岡本 見えない謎が、これほど心に恐怖を与えるとは思っていませんでした。ただ素直に観るのもいいのですが、いろいろな人の行動の理由を考えながら観るのも面白いと思います。
――最後に、楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
岡本 原作小説やマンガを読まれている方、アニメから入る方、いろいろいらっしゃると思いますが、どの方が観ても面白いと感じていただけると思います。初見の方はいい具合に心に迫る恐怖を味わえると思いますので、観る前にはぜひ、トイレに行っておいてください。
高木 僕は全部のアフレコに参加しているわけではないので、出演していない回ではどのようなお話になっているのか、放送を楽しみにしていますアニメならではの『屍鬼』に仕上がっていると思いますので、原作を読んだ方でも楽しんでいただけると思います。それから、先にトイレに行ってから観てください(笑)
悠木 ホラー作品って、一度見始めると最後まで観ないと怖いと思うんです。『屍鬼』は第1話を観ると、面白いのでハマります。そこから一話でも見逃すと…………怖くなります。なので毎回トイレに行って、さらにトイレになにかいるかも知れないので……気をつけてください(笑)
戸松 私はホラー作品が大好きなので、放送が始まるのが楽しみです。いつ『屍鬼』が始まってもいいよう、早くも
“ノイタミナ枠
”を録画しています。準備はバッチリです! ぞぞぞっとするような、ホラーが苦手な人には観終わった後に
“どうしよう
”とトラウマになってしまうような演出もありますが、怖いだけじゃなくて、先の展開が気になるお話になっているので、楽しみにしていただけたらと思います。そして忘れてはならないのが、トイレに行ってから観てください!
興津 トイレに行くのは当たり前!ということで(一同笑)、ホラーというものは、小説、マンガ、アニメそれぞれに怖がらせる手段があると思いますが、アニメ第1話を試写会で観たときは、その完成された映像に言い知れない恐怖を覚えました。
大川 7月の深夜に放送が始まるということで、バッチリな季節だと思いますノイタミナでは久しぶりの2クール作品、じっくり取り組まさせていただいています。みんな怖い怖いと言いますが、ドラマの演出自体はそんな脅かすものではないんです。それなのに、ふと頭をよぎる怖さが……。これはなんだろうこれは思って観ていると、突然に
“うわぁぁっ!
”となる瞬間が訪れます。そうなってから話が加速していく、その頃には完全にドラマにのめり込んで、抜け出せなくなっていると思いますので、毎週トイレに行ってからTVの前に座るようにしてください。
内山 リアルタイムで夜中に一人で観ていただいて、見終わったあとはシャワーなんか浴びていただくといいんじゃないかと思います。僕も一人で観たいと思います。ぜひじっくりご覧になってください。トイレは……どうでもいいです(笑)
――ありがとうございました。
🏴 作品情報
■ストーリー
人口約1300人の小さな集落、外場村。外部とは国道1本でしかつながっておらず、周辺から隔絶されたようなこの地には、まだ土葬の習慣が残っている。ある日、山入地区で3人の死体が発見された。その死に村唯一の医者・尾崎敏夫は不審を感じるが、事件性はないとされ、通常の死として取り扱われた。しかしこれ以降、村人が一人、また一人と死んでいく。これは偶然か、疫病なのか、それとも……。
■放送局/日時
フジテレビ
“ノイタミナ
”他にて 2010年7月8日より 毎週木曜 深夜1時15分〜
関西テレビ、東海テレビ、BSフジでも放送
■スタッフ
監督:アミノテツロ
シリーズ構成:杉原研二
キャラクターデザイン・総作画監督:越智信次
美術監督:立田一郎(スタジオ風雅)
色彩設計:澁谷圭子・馬庭由佳
撮影監督:佐々木正典
音楽:高梨康治
アニメーション制作:童夢
■キャスト
結城夏野:内山昂輝
尾崎敏夫:大川透
室井静信:興津和幸
清水恵:戸松遥
桐敷沙子:悠木碧
辰巳:高木渉
武藤徹・岡本信彦
桐敷正志郎:GACKT
【関連リンク】
公式サイト
(C)小野不由美・藤崎竜/集英社・屍鬼製作委員会