劇場版アニメ『トラペジウム』が2024年5月10日(金)に全国ロードショーを迎え、2024年5月11日(土)には新宿バルト9で高山一実さん(原作者)・結川あさきさん(東ゆう役)・羊宮妃那さん(大河くるみ)・上田麗奈さん(華鳥蘭子)・相川遥花さん(亀井美嘉役)・木全翔也(JO1)(工藤真司役)・篠原正寛監督登壇の舞台挨拶が行われた。
待望の公開を迎えたことについて高山さんは、「小説を書いた当時は必死で、こんなに大きなもの(映画化)に繋がるとは思っていなかったので、当時の自分がこんな未来を知ったらびっくりすると思います。声優の皆さんもとても可愛くて、キラキラしていらっしゃって…凄く色々な感情が巡っています。この感情をまた何かの作品に昇華させたいなと思えるような貴重な体験を、今回のアニメ映画化でさせていただきました」と感無量の様子。本作のお気に入りポイントについて問われると、「私は主題歌が流れるオープニングが好きで、これは小説では味わえない
“アニメならでは
”だなと思います。星街すいせいさんの歌と、主人公・ゆうの『物語が始まるぞ』という感じも相まって、すごくワクワクする好きなシーンです。東西南北のメンバーが歌うシーンとか、木全さん演じる真司の登場時の何とも言えない顔とかも面白いので、注目していただけたら」と見どころを語った。
結川さんは「『トラペジウム』をアイドルのキラキラした物語なんだろうなと思っていた方には、ちょっとびっくりするような不穏な雰囲気も感じ取れるところがあると思うのですが…」と前置きしながら、「ゆうはアイドルになりたいという想いがすごく強いので、一見身勝手だったり、とがっていたり、周りが見えなくなることもあって、少し嫌な子に見える部分があるかもしれません。でも、ゆうがアイドルを目指す気持ちは本物で、その想いを叶えるためだけに行動しているのは、始めから最後まで変わらないんです。どうかゆうを嫌いにならないで、応援するようにあたたかく観ていただけたら嬉しいです!」と、
“絶対にアイドルになりたい
”と夢にまっすぐなゆうの魅力を力説。
羊宮さんは「くるみちゃんはふわふわしていて萌え袖の女の子なんですが、好きなものには目を輝かせる女の子。くるみちゃんや東西南北のみんなが、それぞれ一生懸命もがきながら目の前のものに向かっていく、アイドルとはなんなのかをそれぞれ自分たちなりに考えながら歩んでいくところを見て、私はすごく元気をもらえました。くるみちゃんがどんな子なのかぜひご覧いただいて、帰り道に思い返したり、布教していただけたら幸いです!」と笑顔でコメントした。
上田さんは「蘭子は作中では強烈なキャラクターと言われていますが、華やかで天真爛漫で個性的な反面、みんなの間に立って潤滑油になろうとする場面も多くあります。人の役に立ちたいとか場の空気を少しでも和ませたいとか、優しい気持ちに溢れた子なので注目して見守ってもらいたいです」と蘭子の優しさに言及。
相川さんは「美嘉ちゃんはボランティア活動にいそしんでいたり、大人しくて優しい子に見えるけど、頭の中で考えてしまうことも多くて、パンクして感情豊かになるシーンも多い子です。『このシーンの美嘉ちゃんはどう感じてこの言葉を放ったんだろう?』と考えて観ていただけたら嬉しいですね。作品を通して成長している子なので、あたたかく見守っていただけたら」と、美嘉のキャラクターを紹介した。
全力で夢を追うゆうの計画に協力し、優しく見守る男子高校生・工藤真司を演じた木全さんは、真司をイメージした衣装とヘアスタイルで登壇。「真司は一見なよなよして頼りないように見えるけど、実はすごく優しくて頼りになる男。作中でも後半に粋な計らいをしたり成長する真司を見て、僕は涙目になりました。作品自体も涙が出るぐらい感動したので、皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいです」と、役への思いと共に作品の魅力をアピールした。
篠原監督は「原作を読ませていただいた時に、すごく面白い要素がたくさん詰まった小説だなと思いました。同時に、少しでも前向きな気持ちになっていただける作品にできればと思い、制作を続けてきました」と、原作と真摯に向き合いながら映画を作り上げてきたことを語った。
そして2024年5月12日(日)
“母の日
”にちなんで、本作の生みの親である高山さんに、スタッフ・キャストから感謝の気持ちを込めてカーネーションをプレゼント。結川さんが「高山一実さん、私たちやこの作品を愛してくれている皆さんに、『トラペジウム』と出会わせてくれてありがとうございます!私はゆうに出会えて本当によかったです!」と感極り涙を浮かべながら鮮やかなカーネーションの花束を手渡した。高山さんは感激を露わに、「ありがとうございます!私は小説でも自分の思いを書ききれないぐらいだったのに、声優の皆さんがそれぞれキャラクターのことを思ってくださる気持ちがすごく嬉しい!お優しくてプロフェッショナルな皆さんにお集まりいただいて感動しています、いい出会いに感謝でございます!」と笑顔いっぱいで応え、客席からは大きな拍手が送られた。
そして舞台挨拶は高山さんの、「私は人と人との繋がりが好きなんですが、それを言葉にするのは難しくて、小説もそんなことを思いながら書きました。『トラペジウム』は、コミュニケーションの難しさとか、人間ならではのぶつかりあいとか、学生時代こんなだったなとか、いろんな思いがこもっている作品です。感じ方はそれぞれ自由なので、それぞれ楽しんでいただけたら。少しでも皆さんの生活にスパイスを与えられたら嬉しいです!」というメッセージで締めくくられた。
📺 作品情報
🔘『トラペジウム』
▶劇場公開
2024年5月10日(金)全国ロードショー
▶スタッフ
原作:高山一実『トラペジウム』(KADOKAWA刊/『ダ・ヴィンチ』連載)
監督:篠原正寛
脚本:柿原優子
スーパーバイザー:舛成孝二
キャラクターデザイン:りお
音楽:横山克
主題歌:MAISONdes「なんもない feat.星街すいせい, sakuma.」
エンディングテーマ:結川あさき・羊宮妃那・上田麗奈・相川遥花「方位自身」
制作:CloverWorks
配給:アニプレックス
▶キャスト
東ゆう:結川あさき
大河くるみ:羊宮妃那
華鳥蘭子:上田麗奈
亀井美嘉:相川遥花
©2024「トラペジウム」製作委員会