三森すずこさんのバースデーイベント「みもパ!ハピバ!」が2024年6月30日(日)に山野ホールにて開催された。まずは昼の部から。三森さんは満面の笑顔で「元気ですか〜?」と声をかけながら登場。この日の白とゴールドの衣装は、2016年に武道館で行われたライブ「Mimori Suzuko Live Tour 2016
“GRAND REVUE
”」で着用していたもので、8年ぶりとなる懐かしの衣装に「良かった〜、まだ入りました(笑)」とおどけてみせた。
そして最初のコーナーとなるトーク企画「おしゃべりパーティー おしゃパ」がスタート。事務所の後輩である千春さんがMCを務め、ゲストとして呼び込まれたのはTVアニメ『結城友奈は勇者である』で共演した照井春佳さん。役柄同様にプライベートでも親しい間柄で、最初のテーマ「アフレコの失敗談」では『結城友奈は勇者である -大満開の章-』の収録で祝詞を読み上げるモブの芝居がうまくいかず、2人で落ち込んだエピソードを三森さんが披露した。次のテーマ「役作りの仕方」では、キャラクターが生まれてから今までの人生を想像すると語る照井さんと、キャラクターの表情設定から芝居や感情のボーダーラインを決めると答える三森さん。実用的な答えが続き、これには千春さんも「勉強になる」と感心。さらに「『結城友奈は勇者である』での思い出」を問われた三森さんは、イベントで聖地の香川県を訪れた際、照井さんと旅館の大浴場に入った思い出を語り、照井さんも「楽しかったね」と昔話に花が咲かせていた。
続いては「三森すずこ好きなところランキングクイズ」。照井さんが思う「三森の好きなところ」を三森さんが当てる企画で、予想した答えは第3位「ポジティブ」、第2位「優しい」、第1位「いつも笑顔」。それに対し照井さんの答えは第3位「お顔!!!」、第2位「笑いの渦に巻き込む素敵トーク」、第1位「太陽みたいな明るさ」だった。照井は三森のことを「声優界で一番美人だと思っている」と熱弁し、さらに「私にとっては太陽」とベタ褒め。三森愛が爆発して止まらない照井さんに対して、「恥ずかし」と照れながらも嬉しそうな顔を見せた。関係者からのビデオメッセージが流れるサプライズもあり、昼の部では佐々木未来さんや橘田いずみさん、さらに『探偵オペラ ミルキィホームズ』2代目統括P・岡田太郎氏もお祝いの声が届いた。
後半戦はアコースティックライブパート。1曲目は「全部受けとって、強く抱きしめて。」で、ゆったりとしたリズムに身を委ねながら優しく伸びやかな歌声が会場全体を包み込んでいく。続けて「サキワフハナ」。テンポは原曲よりもややゆったりめで、アコースティックの優しいサウンド感もあいまって、三森さんの声の魅力がひしひしと伝わってくるアレンジ。ここで照井さんが再び登場し、ふたりで『結城友奈は勇者である』の楽曲をデュエットすることに。照井さんはすでに感極まった様子で、三森さんも「リハの時にすでにグッと来ていて」と漏らす。本来は讃州中学勇者部の5人で歌っているエンディングテーマ「Aurora Days」とキャラクターソング「勇気のバトン」を2人で披露した。
そして再び三森さんのソロへと戻り、一気にクライマックスへ。美しくも力強い高音が印象的な「海と空のヒミツ」、優しさや温かみ、透明感を感じる「星屑のカーテン」を熱唱し、MCでは「頻繁に歌を届けられるのはアーティストとして嬉しい」と改めて音楽活動への情熱を語った。最後は「エガオノキミヘ」を軽やかに歌い上げ、ライブパートは終了。ファンのみんなに手を振ってステージを降りたのち、アンコールに応えて再び姿を見せた三森は、新情報として「Mimori Suzuko Billboard Live 2024」のCDが2024年9月11日(水)にリリースされることを発表。さらに最後のMCでは、自身のアメリカ移住についての本音も飛び出した。ファンから「寂しいよ〜」という声が響くと、「そりゃ私も寂しいよ〜」と複雑な心境を明かす。それでも「アメリカで得たものをまたエンタメとしてみんなに返せたら」と前向きに語り、「私のこと忘れないで、待っていてくださいね〜」と客席に呼びかけた。そして最後にデビュー曲「会いたいよ...会いたいよ!」で締めくくった。
夜の部では作詞家の中村彼方氏がオンラインでゲスト出演。「おしゃべりパーティー おしゃパ」での最初のテーマは「レコーディング裏話」で、プライベートでも親交の深い2人は、レコーディング時はあまり仕事をしている感覚はないそう。さらに「中村彼方さん作詞の楽曲の思い出」では、「エガオノキミヘ」のレコーディング時、Dメロの「春風 花が踊る」から始まる4行の歌詞をその場で書き換えた出来事をあげ、三森さんが「『天才か?』と思った」と話すと、中村氏は「めちゃプレッシャーでした」と明かす。さらに作詞について話が及ぶと中村氏は「観察」が大切であること、学生時代から気になるフレーズを書き留めていたことなどを告白。三森さんは最近になって昔書いていた日記が出てきてしまい、恥ずかしさのあまり「燃やしたいぐらい」と話すと、中村氏も「私もこのノートを残して死ぬことはできない」と意気投合するなど、大いに盛り上がった。
次の企画は「歌詞の一部で曲当てクイズ」。記憶力の悪さを自認する三森さんと、書くとすぐに忘れてしまうという中村氏だけに、やや不安な幕開けに。しかし三森さんがメロディを口ずさみ、そこから中村氏が曲名を思い出すというファインプレーも飛び出し、気づけば全問正解の快挙。また夜の部でもお祝いのビデオメッセージが届き、徳井青空さんや新田恵海さん、ブシロード社長・木谷高明氏らが登場し、なかでも徳井さんからのメッセージは4分半とずば抜けて長く、ひとりで延々と喋り続ける徳井さんに対して、三森さんが鋭いツッコミを入れまくり、会場はこの日一番の笑い声に包まれた。
ライブパートではセットリストが昼の部から一部変更され、「ね、そうでしょう!?」、「tulutu...」、「鈴がなる日」、「My First Lesson」の4曲が新たにラインナップ。MCでは先ほどゲスト出演した中村氏の作詞曲に触れ、「tulutu...」のレコーディングは中村氏とふたりで女子旅に行くことを妄想して歌ったこと、「tulutu...」と「鈴がなる日」はとくにお気に入りの曲であることなどを明かした。