東映公式YouTubeチャンネル「せんたいライダーKidsチャンネル」で「レッツゴー!!ライダーキック〜Exercise Version〜」を公開し、2024年10月23日(水)に「有頂天」、2024年11月6日(水)に「好き嫌いニュービート」を配信リリースしたMachicoさん。2024年11月30日(土)に開催されるソロライブ「Machico Live 2024 -Cheer Up!-」を控え、今の心境を語ったインタビューコメントが公開された。
──デジタルシングルとしてリリースした今回の2曲は、ライブを意識して制作されたものなのですか?
ライブの前にリリースするものなので、ライブはもちろん意識していました。その前に「レッツゴー!!ライダーキック〜Exercise Version〜」のリリースがあったので、その一連の流れで、新曲2曲をデジタルリリースしようという話になったんですけど、今回はタイアップではないので、どんな曲がいいのかを、穴井ディレクターが聞いてくださったんです。そこで、『このすば』(『この素晴らしい世界に祝福を!』シリーズ)の楽曲のような爽やかな曲が多いので、かわいい曲を増やしたいです、という話をしました。それに加えて、ボカロ系の面白い、不思議な感じがあったら嬉しいですねと伝えたら、四丁目のアンナというバンドのディスコさん(名義は、飯島郁子)が面白い曲を作るんだと、教えてくださったんです。そこからディスコさんが書いた曲を何曲か聴かせていただき、不思議な言い回しの歌詞が多いし、音周りも、自分のこれまでの楽曲にないものに溢れていたので、ぜひご一緒したいですとお願いしたら、「有頂天」と「好き嫌いニュービート」が届きました。
──今までにないような感じも、望んでいたんですね。
長く歌っていると、イメージが付いちゃうというか。Machicoといえばこういう曲だよねって思ってもらえることは嬉しいけど、さらに長く続けるためには新しいタイプの曲にも挑戦していかないといけないし、ずっとやりたいなと思っていたので、その機会をいただけて、ワクワクしました。
──楽曲が届いたときは、どんな感想を持ちましたか?
2曲ともかわいくて面白い。おもちゃ箱を覗いているような感じがしたし、歌詞も独特だなと思いました。特に「有頂天」は、いろんな要素があって、現実感のない歌詞なんですよね。なので、これをひとつずつ理解するのは違うのかな?って思ったりしました。しかも「有頂天」は、アップテンポでかわいい曲調だけど、仮歌が相当高かったんですよ。本当に高くて、どうしよう……と考えて、最終的にキーをひとつ下げてもらいました。レコーディングで歌えたとしてもライブでは難しいかもしれないと思ったので、今後のことも考えて、もともとの楽曲が持っていた雰囲気は壊さないよう、慎重に試しながらキーを決めていきました。
──「有頂天」を歌うときはどんなことを意識していましたか?
あえて淡々と歌うというか。ニュアンスを付けて表現して生きる曲とは違うと思ったので、テンション感はキープしつつレコーディングする、という感じでした。
──淡々としてはいつつも、最後は少しテンションが上っていくような印象は受けました。
それは、私の明るい気持ちが出ちゃっていたのかもしれない(笑)。
──音も賑やかでしたね。
デモとレコーディングのときは、まだオケが完成していたわけではなかったので、レコーディングが終わって完パケ音源を聴いたとき、めちゃめちゃチャイナっぽくなっていて驚きました(笑)。それも私的には嬉しいサプライズで、不思議な歌詞が、サウンドによってさらに不思議さを増していく感じがしました。
──歌詞に関しては、途中で理解するのを止めた気がします(笑)。
そうですよね(笑)。ここに出てくる人物の頭の中で繰り広げられている想像の世界だから、私も、いい意味で理解をしないようにしました。だからこそ、受け取り方も自由だし、面白いことを考えられる余白を残したほうがいいなと思ったので、先程話したように、淡々と歌い、自分の声で正解が出ないようにはしたんです。
──でも、有頂天になっていることは間違いないんですよね?
恋をしたときの賑やかな気持ちが、とある人物の脳内おもちゃ箱によって変換された曲だと思っているので、有頂天だとは思います。レコーディングにはディスコさんもいらしていたんですけど、私の解釈で歌って、ディスコさんもすごく褒めてくださったので、嬉しかったです。
──リリースしたあと、どんな反応がありましたか?
タイアップではないので、みんなもどんな曲が来るんだろうと、ワクワクした状態だったので、「こうきたか!」みたいな感じで反応してくれたし、ライブ映えする曲なので、早くライブで聴きたいなと言ってくれていました。レコーディングでは、ブロックごとに録っていったんですけど、ライブで披露するときは当然通しで歌うので、苦戦したところを覚えているうちに、どういうやり方だったらライブで歌えるのかを、穴井さんに相談したんです。たとえば、ここを歌って、ここの歌は出してもらうとか。
──ボカロ系の曲や最近の速い楽曲だと、一人で歌うように設計されていなかったりしますからね。
息継ぎがかなり大変なんです。高い、速い、ブレスがない、譜割りもギュッとしているとなると、通して歌うのは難しいんです。アーティストデビューしてから、いろいろな現場を経験した上で最近思うのは、いい意味で無理をしないことも正解だ!ということで。それこそキーを下げたのもそうですけど、全部歌わなくても、パフォーマンスでフォローできれば、曲として成立するので、その塩梅を話し合いたかったんです。だからレコーディングが終わってすぐに、ライブのやり方を相談しました。
──続いて「好き嫌いニュービート」ですが、こちらはよりかわいいに特化した曲だなと思いました。
めちゃめちゃかわいいポップスなんです。私の曲で「きっとショコラ」というアルバム曲があるんですけど、それが、かわいくて甘い感じで、ファンの方にも人気があるんです。なのでこの曲は、その雰囲気を持った感じにしよう、というところから生まれました。
──スウィートな感じはありますね。
「きっとショコラ」みたいに、スイーツっぽいフレーズが散りばめられていたり、甘さも歌詞の中に混ぜてます。歌い方的にも、元気ハツラツ女子というよりは、落ち着いた女の子を想像しながら、そういう声色で歌ったので、姉妹曲のような楽曲になっています。
──サビ頭から始まる構成も良いですよね。
〈この曲は甘くはない〉から始まりますからね。こんなに甘いのに! かわいい曲は、特にキャラクターではよく歌わせていただいているんですけど、ソロ名義では少ないので、私の声がかわいい!ということを、ちょっとみんなに知らしめてやろうという野望がありました(笑)。
──でも、この曲って一人称が〈僕〉なんですよね。僕っ娘かもしれないですけど。
そうなんですよ。歌詞で、〈私のどこが好きとかいちいち聞くなよ 死ぬまで1から100まで教えてあげるから〉という歌詞があるんですけど、好きな子にこんなことを言える関係値って、めっちゃ最高じゃん!って思いました。これって、相当関係性が深まっていないと出てこないフレーズですよね。1から100まで教えてあげるという強気なスタイルなのも良くて、相当メロメロなんだろうなぁと思いました。
──ちなみにレコーディングのときは、どんなディレクションがあったのですか?
基本的には、もっと甘くできる?とか、そういうニュアンスのディレクションしかなくて、「有頂天」よりも、全然スムーズに終わったレコーディングでした。
──勝手にですけど、得意分野な感じもしました。
そうかも知れないです。「きっとショコラ」とか「好き嫌いニュービート」は、私的にもすごくニュートラルで歌える感じがするんです。高い音も出せるし、得意でもあるんですけど、やっぱりどこか頑張っている部分があるので、このくらいのテンポの、このくらいの声色の歌が自分的には気持ちがいいキーなんだと思います。
──完成した曲を聴いて、いかがでしたか?
「きっとショコラ」を聴いて、「好き嫌いニュービート」を聴くと、同じ甘さをテーマにしたけど、棲み分けというか、個性が違うので、似た曲だなとは感じないと思うんです。こっちはこっちでかわいいなって思える曲になったと思いました。でも、すごく学生っぽいですよね。彼氏彼女という関係性の中で想像できる世界というか……。そこには収入とか結婚とかは出てこなくて、ふたりだけの世界って感じがするんですよね。だから私、学生の恋愛が好きなんです。当人同士が好きであればいいじゃないですか。でも大人になると、当人だけの問題ではなくなって、周りが相手のことをどう思っているんだろうとかを考えるようになる。でも、そんな事は考えたくないんです! だからこの曲を聴いて、みんな、恋っていいなと思ってほしいです。
──2曲ともライブが楽しみになる楽曲ですし、飯島郁子さんが生み出す楽曲も好きになりました。
本当に面白い楽曲を作る方ですし、自分がプレイヤーとしてもステージに立たれているから、そういう感覚もいっぱい持っているんだろうなと思いました。
──少しだけ「レッツゴー!!ライダーキック〜Exercise Version〜」についても伺いたいのですが、仮面ライダーシリーズにも、Machicoの名前が刻まれましたね。
そうなんです! 『王様戦隊キングオージャー』と『プリキュア』シリーズの楽曲を歌わせていただいて、ここにライダーが入ったことで、ニチアサキッズタイムをコンプリートできたんです。もしかしたらライブでそれらを披露できたりするかもしれないなって思っています(笑)。
──原曲は「レッツゴー!!ライダーキック」ですけど、相当かわいくなりましたね。
私も原曲を知っていたので、令和はこんなにかわいくなるんだ!って驚きました(笑)。この曲は子供たちが踊ることをテーマにしていると聞いていたので、とにかく歌うときははっきりと、発音がしっかり聴き取れるように歌うことを大事にしました。ライダーがダイダーに聞こえちゃったりしたので、その発音にも重きを置いていました。あと、楽曲がかわいいからって、歌声をかわいい系に寄せるのも違うよね、ということもあり、「あくまでMachicoは歌のお姉さんという立ち位置でやってほしい」というディレクションもあったので、はつらつと元気に、言葉をしっかり届けるという歌い方になりました。動画も、ライダーがデフォルメされて、かわいらしいキャラになっていたから愛おしかったです。それと私、父の影響で『仮面ライダー』で、仮面ライダー1号をよく観ていたんです。幼稚園のとき、車のボンネットに登ってはジャンプをして、お父さんに受け止めてもらったりしていたので、自分が歌えるのもそうですけど、お父さんがすごく喜んでくれたのが嬉しかったです。
──それら新たに加わった3曲を引っ提げてのライブ『Machico Live 2024 -Cheer Up!-』が2024年11月30日(土)に豊洲PITで開催されますが、どんなライブになりそうですか?
私の楽曲を聴いたら、明るい気持ちになれるとか、元気になれるとか、背中を押してもらえるって言ってくださる方がたくさんいるので、ライブに来たみんなを応援できるような、みんなが明るい気持ちになれるようなライブにしたいなと思って、このタイトルを付けました。このタイトルに決めてから、私もセットリストを作ったんですけど、今回は基本的に、ポップで元気か、かわいいかの2タイプです。なので、そこら辺の曲を予習してきてほしいなと思います。いつもやっている、Machicoといえばこの曲だよねっていう定番曲ももちろんやるんですけど、今回は豊洲PITという大きな会場なので、最近知ってくださった方も、その場の雰囲気で、簡単にノれるような、わかりやすく参加できるような感じにしたいなと考えているんです。もちろん、私のライブによく来ている方にも、新鮮味のあるようなセットリストになったと思っています。
──他に予習しておいたほうがいいことはありますか?
すべてやるわけではないですけど、私がSNSで上げている振り付けありの楽曲は、さらっておいてほしい気持ちはあります。あとは、皆さんを応援したい!というコンセプトにぴったりの『Ambitious*』に収録されているあの曲とかも歌う予定なので、聴いておいていただきたいです。
──最後に、2025年の展望をお聞かせください。
2024年はありがたいことに、上海だったり韓国だったり、海外のイベントにも呼んでもらえて、初めてファンミーティングを海外でやらせてもらえたりしたんです。なので2025年も海外のファンの方にも会いに行けるよう、まずは国内でいっぱいいっぱい頑張って、みんなに声を届けられたらなぁと思っていますので、引き続き応援してください。2025年も明るく元気に飛び跳ねたいと思います!