MARUMOCHI from HoneyWorksによる音楽プロジェクト「M学園(仮)」。本企画の初めてのリアルイベント「M学園歌謡祭」が、2025年6月22日(日)に横浜ランドマークホールで開催された。出演は立花日菜さん(栗田りん役)、鬼頭明里さん(冴島まき役)、富田美憂さん(宇田川ほまれ役)、羊宮妃那さん(宇田川とまれ役)。オープニングトークでは開口一番、立花さんが「人がいっぱいいて良かった!」と安堵の表情。鬼頭さんも「これまでどんな人たちが応援してくれているのか分からなかったので、今日は目に見えて嬉しいです」と満面の笑みで応える。
最初のコーナーはそれぞれが演じるキャラクターとのシンクロ率を試す「キャラクターシンクロチャレンジ」。キャラクターのプロフィールや特技にちなんだお題に挑戦し、その成功度を競った。まずはイラストが得意な栗田りんを演じる立花さんが挑戦する「イラスト才能チャレンジ」から。
「キラキラアイドル」というお題に沿って事前に描いたイラストを他のキャスト3名が描いたものと並べ、観客が「最も才能を感じるイラスト」を拍手で選ぶというルールで、絵には自信がないという立花さんは「本当に苦しくて、泣きそうになりながら描きました(笑)」「色でごまかしてる」など終始不安げ。ほかのイラストのレベルの高さに「本気出しすぎです!」とぼやくなど、観客の笑いを誘っていた。会話の流れでどれが立花さんのイラストが分かり、観客の後押しもあって見事にチャレンジ成功。
続いては動画制作を得意とする冴島まきを演じる鬼頭さんが挑戦する「TikTok動画知ってるかなチャレンジ」。TikTokで流行っている音楽に合わせて正しく踊るという企画で、2025年上半期に大流行した楽曲が出題された。まずはマーケティングが得意な宇田川ほまれを演じる富田さんが先に見本を見せることに。「なんで?!」と抵抗しつつも得意の空手技を盛り込んだオリジナルの振り付けを披露。続く鬼頭さんは張り手の動きを加えた、これまたオリジナルの踊りを見せると、客席からは大きな拍手が沸き起こった。これは正解の踊りとは違うものの、鬼頭さんは「だいたい合ってる」と主張し、富田さんや立花さんも「ほぼまんま」など助け舟を出してチャレンジ成功に。夜の部では羊宮さんもダンスに挑戦することとなり、大きな盛り上がりを見せた。
作詞・作曲とマーケティングを得意とする宇田川ほまれを演じる富田さんの挑戦は「バズりタイトルチャレンジ」。HoneyWorksの名曲のサムネイルにバズりそうなキャッチーなタイトルを付けるという企画で、4つのサムネイルが表示され、キャストそれぞれが好きな絵を選んでバズりタイトルを披露していく。最初に披露したのは鬼頭さん。「ヒロインたるもの! feat.涼海ひより(CV.水瀬いのり)」のサムネイルに対して「ドキドキ!!ローション雑巾レースしてみた!」と解答。富田さんは「可愛くてごめん feat.ちゅーたん(CV.早見沙織)」のサムネイルに、絵文字一発で「^_^v」と解答すると会場は大爆笑に包まれ、見事にチャレンジ成功となった。
姉のほまれ同様、マーケティングと作詞・作曲の才能を持つ宇田川とまれを演じる羊宮さんの挑戦は「バズり歌詞チャレンジ」。「友情?・恋愛?」をテーマに即興で作詞するという高難易度の企画で、その場で観客からインスピレーションを得て書き上げるという羊宮さんらしい発想で作られたその歌詞は、「足し算でも引き算でも、この気持ちに答えはなくて」「目と目が合えば、推し算されて、これがきっと推し心」といった独特の感性と詩的な表現力が爆発。これにはキャスト陣も「いい歌詞」としみじみ。会場全体を優しさに満ちた世界観に引き込み、見事チャレンジ成功となった。
ライブ準備のために4人はステージから退場。ここでファンから寄せられたセリフをキャラクターが読み上げる「キャラクターシチュエーションセリフ募集」の結果が発表された。お題は「クラスで隣の席になった生徒への挨拶」で、キャスト陣によって事前に収録された音声で読み上げられた。
ライブパートの1番手は立花さんと鬼頭さんによるキャッチーでポップなキラーチューン「好きなのバレバレ」。キレキレの振り付けと二人のシンクロ度合いに、会場のテンションは一気に最高潮に。富田さん・羊宮さんにバトンタッチすると、今度は「えるあーるセッション」を息の合ったパフォーマンスを見せていく。さらに宇田川姉妹の新曲「無敵!ココロペア」もサプライズで披露され、この日一番の歓声と興奮が巻き起こった。
続いてはソロ曲を。冴島まきのキャラクター性を深く掘り下げた「冴島まきは帰りたい。」を鬼頭さんが熱唱し、「今日、死んじゃうかも」のくだりでは可愛すぎる言い回しにひときわ大きな歓声が飛び交っていた。続いては立花さんが歌う「アイドルの養育費」。アイドルオタクである栗田りんの熱い想いがコミカルに歌われ、元気いっぱいのパフォーマンスも相まって、会場中に笑顔で溢れた。そして4人が初めて揃って歌う「ゆめゆめスターライト」でライブパートを締めくくった。
エンディングトークでは「個人的に、ずっと好きだったHoneyWorksさんのプロジェクトでステージに立てることが夢のようでした」(羊宮)、「今日初めて披露した新曲にもすぐにノリノリになってくれて、すごく頼もしかったです。一体感がありました」(富田)、「初めてのイベントとは思えないくらいの盛り上がりで、ファーストイベントにしてめちゃめちゃ楽しいイベントになったなって思ってます」(鬼頭)、「楽曲ももちろんですけど、ぜひ物語やキャラクターにも注目してくれれば。これからもいろいろな人を巻き込んで、みんなと一緒に楽しみながら作品を大きくしていければ嬉しいです」(立花)と感想が述べられ、イベントは終了となった。