ほかにて好評放送中のオリジナルTVアニメ『陰陽廻天 Re:バース』。木村太飛さん(業平猛役)・内田真礼さん(ツキミヤ役)・木村良平さん(安倍晴明役)・石川界人さん(アツナガ役)らメインキャストが本作中盤までを振り返るインタビューコメントが公開された。
──木村太飛さんは、この作品が初の主役だったそうですが、折り返しとなる第6話では、それにも慣れてきましたか?
木村太飛 第6話だと、相当落ち着いて録っていたと思います。最初の頃は、マイク前で震えていましたから(笑)。「タケルだ! タケルにならないと!」と自分で自分を追い込んでいたところがあったんですけど、この頃には、そんな気負いもなくなっていたし、何より皆さんが、すごく優しかったんです。
木村良平 いやぁ、もう立派なものだなと思って見ていましたし、頼もしい背中だなと毎週思っていました。
木村太飛 ホントですか?
木村良平 でも、相当家で練習してきているんだろうなという感じはしました。
──石川さんは、どう見ていましたか?
石川界人 音圧がすごくて、陰陽師の先輩としては負けていられないんですよ。だからある意味恐怖でした。恐怖といっても嫌なものではなくて、これだけ声を張れる若手が出てきたと思うと、業界に安心感を覚えるというか。こういう人が、これから色々な作品を支えていくんだろうなと思いました。
内田真礼 序盤の収録の際に、太飛くんが現場で「主人公ってどうしたらいいんですかね?」なんて言っていたときがあって、良平さんが「主人公にならなくて、良くない?」と返していたんです。
木村太飛 「主人公だと演技が変わるってこと?」と言ってくださったんですよね。
内田真礼 そこでハッと気づきを得たという反応をしていたんです。それはよく覚えています。なので、第6話になると、その初々しい感じはもうなくて、作品を引っ張るということを、考えなくてもできるようになっていた気がします。本当に一歩ずつ主人公道を歩んでいる感じがあります。
──この作品は、最後まで台本を読んだ上で演じているとのことですが、そのやりやすさ、もしくはやりづらさはありましたか?
木村太飛 タケルに関しては、あまり変わらなかったです。ひたすらツキミヤさんを護るぞ!という感じだったので。でも、知っている情報は排除して、考えないようにはしていました。基本的には前向きな男なので、意外と気にならなかったです。
木村良平 僕は、その時々の状況に対応していたので、「もうちょっと匂わせていいよ」とディレクションされたら「わかりました」となる感じでした。
内田真礼 ホントに怪しかったなぁ(笑)。
木村良平 いやいや、安倍晴明は良い奴ですよ。いつも平安京の人たちのために動いていますから。
内田真礼 私は、それこそ第6話くらいのときに、スタッフさんから塩梅を言われていて、難しいなぁと思いながらやっていました。でもこの質問にどう答えればいいのかも難しいんですよ。ネタバレになってしまいそうで……。だから言い換えると、最終的なシナリオは知っていたので、今がどの時点なのかをちゃんと理解して、芝居として出すのが難しかったです。(取材時では)まだ収録が残っているので、これから先、これをどう芝居に活かそうかなと、今考えています。
木村良平 晴明様の疑いは正しかったな(笑)。
内田真礼 いや、まだわからないですからね! 謎の言葉をタケルに放ったり、夜叉の面を渡したりはしているけど……。
──石川さんはどうですか?
石川界人 僕は途中でシナリオを読むのをやめたんです。ここまで見ている方はおわかりかと思いますが、アツナガは純粋に
“Re:バース
”しているんです。なので、自分が生きている世界を救おうと懸命に頑張る方向で芝居を作っています。
──新たな展開を見せた中盤の物語の中で、印象的なシーンはありましたか?
木村良平 (内田に向かって)ようやく本役のこと話せるんじゃない?
内田真礼 火鼠の話をしてますか? あれは本役じゃないですから。本役はツキミヤ!
木村良平 クレジットに出ていなかったと思うので、これを読んだ方だけが知っているということで。あのマスコットの声も内田真礼が担当しています。
──このあたりだと、ツキミヤも何かを知っているのかな?と思う人もいるかもしれないですね。毎回、初めて会うのにタケルを受け入れるのが早いですし。
木村太飛 明らかに手を差し伸べていますよね。第5話でも看病してくれていたり。
内田真礼 それは、ツキミヤもタケルに惹かれているからで。惹かれ合っているからこその対応なんです。運命です!
──安倍晴明も、第6話で、タケルの能力が飛躍的に上がったのは、ツキミヤが渡したお面が関係していると、ツキミヤに探りをかけていましたね。
木村良平 僕にはみんなを、そしてこの町を護る責任がありますから。電祇平安京の平和は、僕の手にかかっていると思っているので。
内田真礼 でもツキミヤに変な術を掛けてきましたよね? あれで、危ない人だと思いました。
木村太飛 自白させる陰陽術でしたよね?
木村良平 いやいや。ツキミヤさんが急に気を失ってしまったので、その介抱をしていただけです。
石川界人 でも、安倍晴明も世界をわかっているような発言をしていますからね。「この平安京は終わりです」とか。
木村太飛 「君の死も全て糧になる…」とも言っていましたね。
内田真礼 やっぱり(晴明が)怪しい!
──いったい世界蟲毒とは何なんでしょう。
木村良平 それも意味深な言葉ですよね。「弱いものは糧となり、強いものを活かす」と言っていましたけど、何なんでしょうね。
──また、五霊星に選ばれたアツナガですが、タケルに毎回寮に入られて、料理をご馳走になっていますね。
石川界人 完全に攻略法を編み出されてしまっているんですよね……。
木村良平 何でアツナガの部屋って、あんなに簡単に入られるの?(笑)。
石川界人 エリートなので、自分の力に驕っているところがあるのかもしれないです(笑)。これまで何度も死んでいるので、なんとも言えないんですが……。
木村良平 勝っているところは、あまり描かれていないから…。
石川界人 第4話でも自爆しているし、タケルが来てから、被害者と言えば被害者なんですよね。
──第5話だと、精神攻撃をしてくる〈怨人(おに)〉に対して、アツナガとユラは善戦していました。
石川界人 そうですね。彼、精神力は強いので、そのあたりでは彼のエリートたるところが出ていたと思います。なので、彼の弱点は部屋のセキュリティーと餃子で落とされるところだけですね。
──また、第6話のラストでは、タケルの手の甲にある桔梗印が消えてしまい、〈怨人〉が人間に見えてしまいます。そして、ユラに刺されて死んでしまいました。
木村太飛 桔梗印が消えたことにより、自分が殺した〈怨人〉がカジキに見えてしまうんですよね。最初に台本を全部読んだとき、なるほど、この世界はこういうことになっているんだなってわかってきたんです。
木村良平 この感じだと、さすがに第7話は説明があるだろうね。
内田真礼 今まで、あまりこの世界のことを説明せずに来ているので。
木村太飛 でも、この第6話のラストは、安倍晴明がほぼ黒になった瞬間だったと思います。
内田真礼 タケルはブチギレてたもんね。
木村太飛 はい! 完璧にタケルの中で黒になりました。
──そのあたりは、憎しみを込めてぶつかっていった感じなのですか?
木村太飛 憎しみよりは、何でなの?みたいな感じというか。悲しいという感情が強かったんですよね。一緒に町を直したり、意外と話がわかる奴だと思っていたから。
石川界人 そう思わせるために、一緒に直していたんじゃないの?(笑)。
内田真礼 ダメだよ、そんなに簡単に信じたら。
木村良平 そんなにみんなが黒黒黒黒と僕のことを言うんでしたら、メタ的な話をしますけど、まだ第6話ですよ?(一同納得)
木村良平 ちょっと早くないですか?
石川界人 第6話で、これだけこの世界の根幹に関わるところが出てきているということは、この先がかなり楽しみですね。
木村太飛 物語のテンポも良いので、続けて見られちゃうし、何度か繰り返し見ていただいても、楽しいかもしれません。
──先程、さすがに説明があるとおっしゃられていましたが、今後の展開について教えてください。
木村太飛 そうですね。このあと、ちゃんと説明はあります! 第7話の終わりも壮絶ですけど、第8話の終わりが一番衝撃だと思います。さらに新たな要素が増えるのか!という驚きもありました。
木村良平 僕は第7話のセリフをかなり頑張ってたので、「頑張ってたね」と言ってください(笑)。