2025年1月〜3月に放送されたTVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』第2期シリーズ。本作のスペシャルイベント「ありがと、大好きになってくれて」が、2025年10月18日(土)に科学技術館 サイエンスホールで開催された。出演は加藤渉さん(愛城恋太郎役)、進藤あまねさん(原賀胡桃役)、高橋李依さん(須藤育役)、Lynnさん(美杉美々美役)、高尾奏音さん(華暮愛々役)。
イベントは恋太郎のモノローグで幕を開け、本編で話題を呼んだ
“愛の演説
”にも触れる。ギネス世界記録に認定されたことが話題に上ると、客席からは割れんばかりの拍手が沸き起こった。
続いてオープニング映像とともにキャスト陣がステージ上に登場。第2期から登場した新ヒロインのキャストたちはアフレコ現場の様子について、「とても入りやすかった」とコメント。高橋さんは「転校生ではなく、違うクラスだった子と進級して同じクラスになれたような感覚」と表現した。
最初のコーナーは「キャストが選ぶ!恋太郎ファミリー推しシーン」。第2期で印象に残った場面を各キャストが選び、エピソードを交えて紹介していく。一番手の進藤さんは第16話「ぬれぬれメイドパーティー」から各ヒロインのメイド服姿のシーンを「メイド服しか勝たんッ」と評して選出。「全体を通してニヤけとヨダレが止まらなかった」と語り、さらに「芽衣さんが羽々里さんを抱きしめて濡れてしまったシーンは美術館に飾ってほしい」「なにより恋太郎先輩の濡れた姿がかっこいい」と熱量たっぷりにコメントし、観客の笑いを誘った。
高橋さんは育の決め台詞とも言える
“キッツ〜〜♡
”の様々な場面を推しシーンとして選出。「どの
“キッツ〜〜♡
”も同じ雰囲気にならないよう心がけた」とアフレコ時の工夫を明かし、そんな
“キッツ〜〜♡
”を集めた特別映像も上映された。
Lynnさんは第19話「カラオケ・クライシス」のラストシーン、「立っちゃった!」の場面をセレクト。名作アニメのパロディを織り込んだシーンであり、少々突っ込んだ内容に会場でも大きな反応があった。この流れから「アフレコ時に(パロディシーンごとに)元ネタの説明はあるのか」という話題に発展。キャスト陣によるとスタッフから細かな解説はあまりなく、「(キャストの)みんなで情報をすり合わせていた」とのこと。加藤さんは「放送中のお客さんの反応を見ていて、収録で気付けなかったパロディがあったので、悔しかったです」と苦笑いを見せた。
高尾さんの推しシーンは第22話「かくれんボーイミーツガール」から「不意打ち!!!」な恋太郎と愛々のキスシーン。内気な性格の愛々にとって、恋太郎がどうやって
“キュン
”とする瞬間を生み出すのか注目していたと言い、不意打ちで見せるイケメンぶりに「やられてしまった」と語った。さらに「そのあとにミスディレクションのオチがあるのが最高でした」とコメント。これに対し加藤さんから「ちゃんとラブコメとして『100カノ』を楽しんでる!」と軽快なツッコミが。
加藤さんは第16話「ぬれぬれメイドパーティー」の芽衣とのデートで、恋太郎が芽衣に対し「生きているだけであなたは役に立っているんですよ」と伝える場面を推しシーンに。「収録当時の自分の考え方では絶対に言葉にできなかったセリフだった」と明かし、むしろ芽衣の心情に共感していたことを吐露。「演じていても、ぐっと来たシーン」「恋太郎が精神的に僕をフォローしてくれている感覚」と振り返り、演じ手としての特別な思いを口にした。
他にも声が多かった推しシーンとして、第19話「カラオケ・クライシス」のカラオケシーンが挙げられた。アフレコは「超楽しかった」と口を揃えて感想を語り、歌唱シーンの収録は個別に歌録り用のスタジオではなく、アフレコ現場で行われたとのこと。誰かが歌っている間は、他のキャストは後ろの座席でリズムを取っていたりと、現場はまさに作中のカラオケボックスそのままの光景だったと語られた。
美々美と愛々はカラオケシーンの時点では未登場だったが、それぞれのキャラクターのイメージソングの楽曲収録は行っている。Lynnさんはレコーディング当初、美々美のキャラクターソングだと思っていたため、歌詞に「ワタシ」とあったので「美々美は
“ワタシ
”ではなく
“ワタクシ
”と呼ぶんですけど…」と相談したところ、スタッフから「これは(キャラクターソングではなく)イメージソングなので、美々美がカラオケに行ったらこういう曲を歌うだろうというものなんです」というやり取りがあったことを明かす。高尾さんもレコーディングを振り返り、「曲調が愛々にぴったりで、すんなり役に入れた」とイメージソングの作品に対する親和性の高さを語った。
続いてのコーナーは「恋太郎に続け!世界一〇〇なセリフ」。事前にファンから第2期に登場した「世界一〇〇なセリフ」を募集し、それをキャストが生で演じて披露する企画。最初に進藤さんが挑んだのは「世界一
“ナンパ師の心をへし折る
”セリフ」。第13話で胡桃が恋太郎と出会ったシーンの「は?ナンパかよ。キモいんだけど」と冷たく切り捨てるセリフを進藤さんが再現すると、会場は異様な盛り上がりを見せた。さらに高橋さんが育の口調で、Lynnさんが美々美の口調で、高尾さんが愛々の口調で、同じセリフを披露する
“キモいんだけど選手権
”に発展。作中には絶対登場しないセリフに観客は熱狂し、最後には加藤さんまでもが恋太郎として「は?ナンパかよ。キモいんだけど」を披露した。
続いては高橋さん演じる育の「世界一
“終わりのない
”セリフ」。第17話で恋太郎のノックを受けながら「もう一本!!♡もう一本!!♡もう一本んんん゛!!♡♡♡♡」と繰り返す熱血さが際立つセリフだが、高橋さんによる妙に艶やかな声色に会場も大盛り上がり。台本上で語尾に「♡」が記されていたことを明かし、それを活かした演技だったと説明した。
続いてLynnさん演じる美々美からは、「世界一
“ホルモンビュービュー
”なセリフ」として「こんなの……こんなの……!!美しくなっちゃう〜〜〜!!」が選ばれた。Lynnさん自身も「ここまで振り切っているのは楽しい」「美しい声ってなんだろうと考えながら演じた」とコメント。
高尾さん演じる愛々から選ばれたのは「世界一
“前が見えない
”セリフ」。第22話の初登場シーンで愛々の代表的なセリフともいえる「でも前髪がーーッ!!」を披露し、会場からは笑いと拍手が。さらに「(アフレコ時の)ディレクションで、前髪があって心が安定しているときのセリフと、前髪がなくて心が不安定になっているときのセリフを使い分けてくださいと言われた」とキャラクターの繊細な表現についての裏話を明かした。
最後に加藤さんは「世界一
“誰だおめー!!?
”なセリフ」を披露。第20話の
“かつて恋太郎だった生き物
”から放たれたセリフ「……つまり……この『美しさ探し』はドロー!よって敗者……すなわち追放者はなし!」を熱演し、笑いと歓声が上がった。
ここで恋太郎
“愛の演説
”の通常速度&ノーカットver.の上映。加藤さんが長文の台本を一人で演じ切るのを
“愛を伝える相手
”であるヒロインキャストたちが固唾をのんで見守っていたとのことで、加藤さんは「みんなが最後まで細かいところまで聞いてくれたのが嬉しかった」と振り返った。上映が開始されると、観客は実に10分を超える恋太郎の彼女に向けたメッセージの圧倒的な熱量を体感することに。上映後には女性キャスト陣によるエンディング曲「Unmei?」の生歌唱がサプライズで披露された。
改めて
“愛の演説
”について、高橋さんは「担当している大切なキャラクターのことを、同じ熱量で一緒に理解してくれている人がいる感覚。一つ一つ告白を噛み締めていました」、Lynnさんは「あんなに長いセリフなのに気持ちがこもっていて、平等」と称賛。
イベントもいよいよエンディングというところで、そして第3期制作決定&2026年放送をサプライズ発表。この日一番の大歓声が響き渡り、会場は熱狂に包まれた。その熱気冷めやらぬ中、それぞれより「こんなに愛に溢れる作品に出演できて本当に嬉しいです。なにかを好きという気持ちがこんなに溢れている作品はなかなかないのではないかと思います。キャラクター一人ひとりが持つ、ちょっとしたコンプレックスも愛に変わっていくところを見て学びました。『100カノ』を見て、あらためて人生の勉強をしようと思いました」(高尾)、「3期が決まったときの歓声の大きさにびっくりして、目頭が熱くなりました。こんなにも作品を愛してくれる人がたくさんいるんだ。皆さんの美しい心に感動いたしました。皆さんの期待に応えられるよう、全力でお芝居していこうという気持ちが強くなりました」(Lynn)。「『Unmei?』を皆さんの前で初披露させていただいて、とても楽しかったです!新たな夢ができちゃいまして…『100カノ』のライブイベントができたら面白くないですか?ぜひ、そんなことが叶う日が来るように、第3期の応援を引き続きよろしくお願いいたします」(高橋)、「
“愛の演説
”最高でしたね!こうやって聞ける日が来るなんて思いませんでした。私も『100カノ』を愛している皆さんと素敵な時間を過ごせて幸せでした。お腹がすいてきたので、第3期の情報を思い返しながら、ご飯を食べて、今日という日を楽しかったなと思い返してくれたら嬉しいです」(進藤)、「本日はご来場ありがとうございました。今日のイベントは僕たちキャストだけではなく、多くの方のお力添えで実現しました。ステージ上の装飾ひとつひとつも本当にありがとうございます。なにより、皆さんの歓声が本当に嬉しくてたまらなかったです。僕は他作品も含めあまりステージに立つ機会がないので、こうやって直接(お客さんからの)声をいただくと高まるものがありました。先ほどの発表の歓声を聞いたとき、こんなに幸せなことがあるんだなと、胸に迫るものがありました。数ヶ月前からこの日を楽しみにしていたので、終わってしまうのが寂しいです。なので、早くこの場で意識を失いたいなと思います」(加藤)とメッセージが送られ、最後は『100カノ』イベント恒例
“キュン締め
”で締めくくられた。
📺 作品情報
🔘『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』第3期
🔶放送情報
2026年放送予定
🔶スタッフ
原作:中村力斗、野澤ゆき子(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:佐藤光
シリーズ構成:あおしまたかし
キャラクターデザイン/総作画監督:矢野茜
サブキャラクターデザイン:西山実果
衣装デザイン:西山実果、岩田莉子
美術監督:扇山秋仁
美術設定:朝見知弥(絵梦)、朝見美菜(絵梦)
色彩設計:松山愛子
撮影監督:島直美
編集:武宮むつみ
音響監督:土屋雅紀
音響効果:中島勝大(スワラ・プロ)
音響制作:ブシロードムーブ
音楽:睦月周平、滝澤俊輔(TRYTONELABO)、eba
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
🔶キャスト
愛城恋太郎:加藤渉
花園羽香里:本渡楓
院田唐音:富田美憂
好本静:長縄まりあ
栄逢凪乃:瀬戸麻沙美
薬膳楠莉:朝井彩加
花園羽々里:上坂すみれ
原賀胡桃:進藤あまね
銘戸芽衣:三森すずこ
須藤育:高橋李依
美杉美々美:Lynn
華暮愛々:高尾奏音
伊院知与:???
ナディー:???
神様:千葉繁
ナレーション:うえだゆうじ
©中村力斗・野澤ゆき子/集英社・君のことが大大大大大好きな製作委員会