昨年には念願の紅白歌合戦出場を果たし、その勢いは留まることを知らない水樹奈々さんの2010年初ツアー『アニメロミックスPresents NANA MIZUKI LIVE ACADEMY 2010 Powered by Windows7 mania Office』が、2月14日（日）、福岡国際会議場で幕を開けた。全国6カ所で計7公演が予定されているこのツアー、3月14日（日）、横浜アリーナにて行われた横浜2DAYSの2日目“LESSON5”の模様をレポートしよう。

　ライブタイトルに“ACADEMY”とある通り、今回のツアーは“学校”をイメージして作られている。始業の鐘の音が鳴ると、会場後方に作られたサブステージに水樹さんが登場。真っ青に染まった横浜アリーナの真ん中を、ゴンドラに乗ってゆっくりと進んでいく様は壮観の一言だ。そしてゴンドラがメインステージにたどり着くと、『SUPER GENERATION』で3時間以上に及ぶ熱いライブがスタート。さらに『You have a dream』、『DISCOTHEQUE』と力強い曲が続き、激しい幕開けとなった。


　MCを挟んで一呼吸置いたあとに歌うのは、『Mr. Bunny』、『アオイイロ』、『COSMIC LOVE』というポップでメロディアスな曲たち。再びゴンドラでサブステージへと向うと、その途中、客席ど真ん中でゴンドラを止め、四方すべての観客に目をやりながら歌声を届ける。その姿は横浜アリーナという大舞台を自分のものにしたという、風格さえ感じられるほどだ。

　サブステージから一旦姿を消した後、今度は白いユニコーンに乗ってメインステージに登場。この驚きの演出は水樹さんがかねてから温めていたプランで、今回自ら提案し、ついに実現したものなのだそうだ。このパートでは黒と赤のロングドレスという衣装に象徴されるように、『UNCHAIN∞WORLD』、『Don't be long』、『夢幻』といった、大人っぽく、セクシーな曲が続く。『夢幻』では深い霧の中に佇んでいるかのような幻想的な雰囲気の演出が、水樹さんの歌をさらに引き立たせていた。

　2009年、様々な夢を叶えた水樹さんだが、「2010年になってからも奇跡はいっぱい起きています。『PHANTOM MINDS』がオリコンウィークリーチャート1位になりました！」と、ファンの前で改めて報告。今年はCDデビュー10周年を迎えるということもあり、これまで以上に、もっと押せ押せでいくと、さらなる躍進に向けて、気持ちを新たにしていた。

　そんな奇跡の曲たち『深愛』、『PHANTOM MINDS』を歌うと、続いてはがらりと雰囲気を変え、ナース服に着替えて『Dear Dream』を。そして企画コーナーとしてTVアニメ『魔法少女リリカルなのはStrikerS』よりフェイトのキャラクターソング『Endless Chain』を歌うと、いよいよライブも佳境に突入。タオルを使ったアクションを取り入れた『Jump!』、そして『POWER GATE』のイントロが流れると、観客のテンションは最高潮に。

　今度はカナリア色のドレスに着替え、ステージ上につり下げられたブランコに乗って登場。奈々ストリングス隊の演奏をバックに、『天空のカナリア』、『Silent Bible』を切なく激しく歌うと、最後は『ETERNAL BLAZE』、『Pray』、『Inside of mind』、『Gimmick Game』を4曲連続で歌い、ライブ本編は終了となった。