バンダイビジュアルが贈る話題の新作OVA3タイトルが一挙に楽しめる上映イベント『ANIME FES.
“VS
” Presented by BANDAI VISUAL』が、11月27日(土)に開幕。その上映初日には横浜ブルク13および新宿バルト9にて初日舞台挨拶が行われ、『コイ☆セント』より森田修平監督、トト役・寿美菜子さん、『マジンカイザーSKL』より川越淳監督、海動剣役・浅沼晋太郎さん、『.hack//Quantum』より橘正紀監督、トービアス役・沢城みゆきさんらが登壇した。
――それぞれの作品のポイントを、キーワードを一つ挙げて紹介していただけますか?
森田 ポイントは
“歌
”です。20分で完結という短いお話なのですが、ここに歌が加わることで美しい作品になると考え、その歌声を見込んで、寿さんにトト役と主題歌・劇中歌をお願いしました。
寿 トトは歌うことが好きという設定なのですが、アフレコが始まる前に音響監督さんから「歌が上手いという設定だけど、大丈夫?」と訊かれました(笑)。森田監督には私の歌も含めてトト役に選んでいただけたということですので、OP/EDテーマと挿入歌を頑張りました。レコーディングは音声収録を終えた後に行ったんですが、トトの命が尽きそうになるところで流れる曲は、歌にどれだけ感情を乗せたらいいんだろうと、その塩梅が難しくて、何度も録り直しました。
川越 最初は
“地獄
”と言おうかと思ったんですが、『コイ☆セント』が
“歌
”とくるなら、こちらは
“叫び
”かなと(笑)。『マジンカイザーSKL』は他の作品よりも台詞が少なく、普通の2/3くらいしかないんです。
浅沼 でもその代わりに叫びが……(笑)。何しろ戦う相手が檜山修之さんですから、日野聡さんと僕の二人がかりで必死で立ち向かいました。実は台本に書いてある叫びだけじゃなく、「使うかどうかは分かりませんが、叫び何発かください」と言われて、収録したものもあるんです。
川越 ちゃんとそれも使わせてもらいました(笑)。他にも死に方もいろいろなパターンを収録しましたね。
浅沼 メカの大軍が薙ぎ払われるシーンでは大量の断末魔が必要だったので、男性キャスト陣が代わる代わるにマイク前に立って、いろんな呻き声を上げました。もう何回死んだか分かりません(笑)。僕が演じる海動剣はこれまで演じたことがないほど悪いキャラなので、
“戦いを楽しんでいる感
”が伝わればいいなと思いながら演じました。『コイ☆セント』を観終えた後のふわっとした気持ちをぶち壊して申し訳ないですが、もしぶち壊すことができているなら、『マジンカイザーSKL』としては大成功です(笑)
橘 『.hack//Quantum』のポイントは
“絆
”です。女子高生3人がゲームしていると、その中の1人が大変なことになり、その子を救うために他の2人が力を合わせるという形で物語が進んでいきますので、3人の
“絆
”がポイントになります。
沢城 藤村歩さん演じるメアリがいなくなり、私の演じるトービアスと、花澤香菜さん演じるサクヤがメアリを助けるために頑張る……というお話なのですが、メアリがいなくなってしまうと、どうしても意識が薄くなってしまって、メアリは存在するんだと常に意識しながら演技をするのが難しかったです。
――印象的だった台詞やシーンはありますか?
寿 20分という時間の中にいろんなものが詰まっているんですが、中でもシンイチがトトに「海に行こう」と言うシーンが印象的です。シンイチは最初あまり男らしいタイプではなかったんですが、そのシーンから凛々しくなっていくんです。
森田 作品の舞台となっている奈良には海はないんですけどね。奈良県民は海を見るだけでテンションが上がるので、この台詞にしました。
浅沼 その奈良出身の白石涼子さんは、こちらの作品に出演して血の海を見たんですけどね(ドヤっ)。……言うんじゃなかった(笑)。僕の印象的だった台詞は、ロケットパンチを撃った後に、「威力はスゲェけど、戻ってくるまでがまどろっこしいんだよな」です。そうかも知れないけど、それを言うのかと(笑)
沢城 私の印象的な台詞は冒頭の3人で遊んでいるシーンでサクヤに向かって言う「子供かお前は」です。自分だって一緒に遊んでいるのにと思いつつも、はしゃいでるお芝居をしている花澤さんに向かって言うのが楽しかったです。
橘 台本を書いたときにイメージしていたものとは違うお芝居をされることがあるんですが、そういう時にすごく面白いと感じますね。キャストの皆さんがアフレコではどんな演技をするのか楽しみでした。
――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
寿 今日は観ていただいてありがとうございます。本当に魂を削って演じて、歌いましたので、『コイ☆セント』は私にとっても忘れられない作品になると思います。皆さんには是非何回も観ていただきたいです。
森田 『コイ☆セント』は恋あり歌あり鹿あり古墳あり大仏ありのヘンな作品ですが、今日観ていただいて、楽しいと感じていただけたのでしたら、Blu-rayとDVDもお願いします。そちらにはパンフレットが付いてきて、その中には寿さんのインタビューやグラビアも載っていますので、是非お買い求めください。
浅沼 『マジンカイザーSKL』は何度も観ると胃もたれしそうなくらい濃い作品なんですが、それでも何度も観たくなる魅力があると思います。実は、永井豪先生のいろいろな作品のオマージュが隠されているんですが、1回観ただけではすべて分からないと思いますので、Blu-rayなどで確認してみてください。地獄の相方である日野さんとのコメンタリーも収録されています。
川越 Blu-rayにはスカルパイルダーのペーパークラフトも付いてきますので、よろしくお願いします。
沢城 皆さん挨拶に商品の紹介を盛り込んでいますが、ウチもしたほうがいいですか? 『.hack//Quantum』はグラビアはないんですが、全3巻が収納できるようになっています。他にもキャラクターコメンタリーなどが収録されていますので、楽しんでください。「バトル2」で上映される第2話では物語の核心に迫る展開が待っていますので、劇場で楽しんでいただけたら嬉しいです。
橘 Blu-ray&DVDの劇場版限定にはドラマCDが付属します。こちらは一般流通分には付属しませんので、興味がある方は劇場にてお買い求めください。
――ありがとうございました。
■上映劇場
東京・新宿バルト9/横浜・横浜ブルク13/大阪・梅田ブルク7/京都・T・ジョイ京都/名古屋・伏見ミリオン座
■上映スケジュール
「バトル2」は12月25日(土)より『.hack//Quantum』第2話、『マジンカイザーSKL』第2話の2作品を上映。
「バトル3」は2011年1月22日(土)より『.hack//Quantum』第3話、『マジンカイザーSKL』第3話、
『ノラゲキ!』の3作品を上映。
【関連リンク】
ANIME FES. “VS” 公式サイト
(C).hack Conglomerate cQuantum Project
(C)2010永井豪/ダイナミック企画・マジンカイザー製作委員会
(C)遷都2000年祭実行委員会