2010年12月、大好評のうちに最終回を迎えたTVアニメ『おとめ妖怪 ざくろ』。そのメインキャストが勢揃いのイベント「『おとめ妖怪 ざくろ』 宴 〜春、爛漫と〜」が、1月16日(日)、横浜BLITZにて開催された。このイベントは2公演行われ、1回目には西王母桃役・中原麻衣さん、薄蛍役・花澤香菜さん、雪洞役・豊崎愛生さん、鬼灯役・堀江由衣さんが、2回目には総角景役・櫻井孝宏さん、芳野葛利劔役・日野聡さん、花桐丸竜役・梶裕貴さん、豆蔵役・岡本信彦さんが、またオープニングテーマを歌うスフィアが両公演に出演した。ここでは1回目の公演の模様をレポートする。
櫛松と雨竜寿による公演の諸注意の後、花吹雪が舞い散るステージに、中原さん、花澤さん、豊崎さん、堀江さんらが姿を現すと、会場を埋め尽くしたざくろファンは、大歓声でこれを出迎えた。
まず最初のコーナーは、キャスト・スタッフら『ざくろ』関係者へ行った様々なアンケートの結果を発表する、「妖人省調査記録」。一つ目のテーマは男性陣への質問で、「異性のキャラクターで恋人にするなら?」。1位はざくろが獲得し、ここは主役の面目躍如。そんな、男性陣からは好評価のざくろなのだが、当の中原さんはというと、「ざくろはいつもいつもこんなに怒っていて、血管切れないのかな」と思っていたのだとか。また、梶さんは「二人でこたつでもふもふいちゃいちゃしたいです」という理由で櫛松を選択し、「確かに触り心地良さそう」と、これにはみんな納得。そして櫻井さんは「櫻井桜になってほしい」という理由で桜を選んだのだが、「え?結婚まで考えてる?まだ子供ですよ?」と、これは女性陣に賛同してもらえなかった様子(笑)
続いてのテーマ、「『おとめ妖怪 ざくろ』に登場しそうなスタッフ・キャスト」では、「日劔役で既に出演してませんでしたっけ?」と、日野さんが1位を獲得。
“日野葛日劔
”とは、Webラジオ「少尉茶寮ざくろ」で作り出した、利劔とは正反対のキャラクター。寡黙で男らしく、女性に大人気という利劔に対して、日野さんがラジオのコーナーで軽いノリでエロい事をいうために生まれたとのこと。利劔と正反対というだけあって、もちろん女性には大不評で、その名前を出すだけで、利劔のパートナーである薄蛍役の花澤さんが不機嫌に(笑)
「一番キュンキュンした台詞」というテーマでは、大きな男性が怖いと言う薄蛍に対し、利劔が身を屈めて言う「これなら怖くないか?」が1位に。これには出演者だけでなく、客席からも納得の声があがった。また、利劔と並んで女性陣に大人気なのが、ざくろの父親である恵永。その恵永が突羽根に対して言った「全部聞く」もランクインし、「どんなことでも全部受け入れてくれるだなんて最高!」と堀江さんが恵永を絶賛。
「お気に入りのシーンは?」というテーマでは、最終話「おわり、燦々と」より、丸竜が雪洞・鬼灯のことを迎えに来ると言ったシーンを、豊崎さんがセレクト。雪洞・鬼灯の二人で合わせて喋る一番最後のシーンとして思い入れがあるのと同時に、「私(雪洞)は右、私(鬼灯)は左」という台詞によって、第1話以来ずっと疑問だった、「二人の立ち位置は決まっているのか?」という謎がついに解決したのも、お気に入りの理由とのこと。また、中原さんが選んだのは、第10話「かげ、追々と」より、お祭りで総角がざくろに告白しようとするシーン。『ざくろ』の中でも屈指の名シーンの一つだが、「どうしてこれを選んじゃったんだろう……」と、中原さんはなぜか後悔している様子。その理由は「恥ずかしい……。このシーンはアフレコの時も恥ずかしくて、櫻井さんのことを見られなかったんです」。
ここで桜・桐・豆蔵たちによるミニドラマ「出張版 ちいさきもの劇場」を挟んで、TVシリーズの後日談、お花見の準備をするざくろたちを描いた朗読劇「春、爛漫と〜紅〜」を上演。その途中、豆蔵の台詞のところで2回目の公演にのみ出演することを告知されていた岡本さんが登場。観客がどよめいていると、さらに櫻井さん、日野さん、梶さんも登場し、客席からは大きな歓声があがった。
ここからは櫻井さんら男性キャストも交えて、イベントを進行。女性キャストによる半妖チーム、男性キャストによる少尉チームに分かれて行われた「妖人省新春遊戯大会」のコーナーでは、あるお題から連想するものをチームの代表者が答え、他のメンバーがそれを当てるという、「妖人省札あわせ」のゲームで対決した。ちなみに、負けたチームには罰ゲーム、勝ったチームには特に賞品は無しというルールに、堀江さんは少々納得いかないという様子(笑)
まず最初のお題は「初恋と言えば?」。半妖チームからは中原さん、少尉チームからは日野さんが代表に選ばれた。「アニメをちゃんと最後まで観ていたら分かると思うな!」と自信満々の中原さんに対し、少尉チームは「日野さんが何と書くか全然分からない……」と困惑気味。そして中原さんの回答はというと、これはもちろん「ざくろ色」。この答えは、中原さんと櫻井さんで歌う本作のエンディングテーマ「初戀は柘榴色」からきているもので、これはサービス問題かと思いきや、同じ回答をしたのは豊崎さんのみという結果に。一方の少尉チームはというと、「日野さんのことだから裏の裏をかいて、ひねった答えをしてくるに違いない」というチームメイトの予想を裏切り、まさかの「ざくろ色」という直球な回答に、少尉チームはさらに混乱(笑)。この後さらに「
“宴
”で連想するものは?」というお題でも半妖チームが勝利し、罰ゲームは少尉チームに決定。その罰ゲームとは……「お客さんに向かって
“ラブ注入
”」。罰ゲームの内容を聞かされ、愕然とする少尉チーム。しかしなんとか気を強くもって、全力で
“ラブ注入
”をやり切ったものの、やはり心にダメージを負ってしまったようで、席に戻ると全員うなだれ、すっかり魂が抜けた状態に(笑)
続いて、スフィアによるオープニングテーマ「MOON SIGNAL」のライブで盛り上がると、さらにその後には、キャストをシャッフルしての生アフレコが行われた。日野さんや櫻井さんの自由すぎるアドリブに噴き出しそうになってしまったり、雪洞・鬼灯のキャストを入れ替えてみたところ、豊崎さんがうっかり普段通りに雪洞の台詞を読みそうになってしまったりと、こちらも見どころがたくさん。そしていよいよイベントは終わりの時間を迎え、出演者より一人ずつ挨拶が行われた。
岡本 本日はありがとうございました。もし第2期があるのなら、豆蔵にもパートナーができ、そのパートナーと一緒に生アフレコに参加したいです。
梶 キャストもスタッフも、みんなこの作品が大好きなんだという気持ちを感じながらアフレコをしてきましたが、今日は皆さんから、この作品が大好きだという気持ちがすごく伝わってきて、とても楽しくイベントをすることができました。原作はまだまだ続いていますので、これからもずっと『ざくろ』を愛してください。
日野 今日このイベントに参加して、こんなにたくさんの人にこの作品は支えられているんだなと改めて感じることができ、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。今日は楽しい時間をありがとうございました。これからも『ざくろ』をよろしくお願いします。
櫻井 こうやって作品を応援してくださっている皆さんと会うことができるというのは、本当に嬉しいことです。また『ざくろ』という作品で、また皆さんとこのように会える機会があればいいなと思いますその時はまたラブを注入したいと思いますので(笑)、これからも応援よろしくお願いします。
堀江 あの罰ゲームは思いのほか心にダメージを残しているようで、ゲームで勝って本当に良かったなと思いました(笑)。この先、『ざくろ』の世界がどんどん拡がっていくことを私も願っていますので、是非みなさんも『おとめ妖怪 ざくろ』という作品を、原作ともども愛してくださると嬉しいです。
豊崎 雪洞ちゃんというキャラクターに出会い、本当に本当に楽しく収録をすることができ、こんなに素敵な作品に関わることができて良かったなと、心から思います。原作はまだ続いていますので、これからも『ざくろ』を応援し続けていただけると嬉しいです。
花澤 今日のイベントで『ざくろ』を振り返ってみて、本当に素敵な作品だったなと改めて思いました。これからも是非是非応援よろしくお願いします。
中原 アニメの放送も終わったこの時期に、こんなにたくさんの方が集まって下さったということを目の当たりにして、『ざくろ』は本当にいい作品なんだなと改めて感じました。DVDが現在続々リリースされていますので、また見返していただけたら嬉しいです。こんな素敵な作品に関わることができて、とても幸せです。第2期……やりたいですね。今日は本当にありがとうございました。
そして最後は『ざくろ』と言えばこの台詞、出演者も観客も一緒に「いざ、妖々と参ります!」と叫び、イベントを幕を下ろした。
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