幼い頃から演歌歌手を目指し、明るい未来を信じて堀越高等学校芸能コースへ入学。決まらないデビュー、所属事務所の倒産など、様々な困難を経て、アーティストとして、声優として成功を収めた、現在に至るまでの軌跡を赤裸々に綴った水樹奈々さん自身初の自叙伝「深愛」。この「深愛」が1月21日(金)に発売となったことを記念して、2月20日(日)、福家書店新宿サブナード店にて、1,200名のファンを招いての刊行記念握手会を開催。この握手会には、実に12,000通以上もの応募が殺到した。
――『深愛』というタイトルにした理由は?
水樹 これは2年前にリリースしたシングル「深愛」から取ったもので、全てに人に感謝の気持ちと愛を伝えたいという気持ちから、このタイトルにしました。
――本の内容はどのようなものですか?
水樹 私のこれまでの半生を綴った自叙伝で、歌手を目指すキッカケになったお話だったり、学生時代のエピソードだったり、これまであまり語ることのなかったお話を、素直に言葉にしています。
――その中でどのお話を一番読んでもらいたいですか?
水樹 私の一番素の部分はやはり家族とのやり取りだと思うので、お父さん、お母さんとのエピソードを是非読んでいただきたいです。
――お父さんのことについてかなり詳しく書かれているんですよね。
水樹 過去のいろいろなインタビューやラジオなどでは、お母さんのことはよく話しているのですが、父は病床に伏せっていたということもあって、なかなかお話する機会がなかったんです。ですがこの本を出版するにあたり、父のことも素直にありのままを書くことにしました。
――お父さんは水樹さんのことをどのように応援されていたのですか?
水樹 ものすごくスパルタな父だったので、私がまだ愛媛にいた頃は、毎日毎日レッスン漬けで、鬼コーチというような印象でした。でも厳しい中にも深い愛情が感じられて、お父さんのことはすごく尊敬していました。高校進学と同時に単身上京したので、それからは話をする機会も少なくなったのですが、年に2回、帰省するたびに、頑張れ頑張れと声をかけてくれて、遠く離れていても私のことを心から思って見守っているということをすごく感じることができ、私が東京で一人で頑張ることができたのも、お父さんあってのことだなと思いました。
――お亡くなりになったお父さんがもしこの本を読んだら、どんなことを言われると思いますか?
水樹 「こんなこと書いて!」って怒られるかも(笑)。でもきっと「ありがとう」って言ってくれるんじゃないかと思っています。
――この本の執筆にはどれくらいかかりましたか?
水樹 1年半くらいかかりました。今の私の持てる限りの言葉で精一杯書きましたので、私と同じように、夢に向かって頑張っている人の背中を後押しできたら嬉しいです。仕事や学生生活の中で、辛いこともあると思うのですが、諦めずに努力すれば必ず光が見えてくるんだよ、一つ一つの積み重ねが決して無駄じゃないんだよと、そう感じてもらえるような本になればいいなと思っています。
――紅白へ2年連続出演を決め、順風満帆なこの時期に、どうしてこのような本を書かれようと思ったのですか?
水樹 過去のすべての経験が今の水樹奈々を作っていると思っていますので、私のありのままを知ってもらいたいという気持ちから、この本を書くことを決心しました。これまであまり積極的に話してこなかったような部分も、この本では包み隠さずに書いているのですが、その過程では過去の苦い経験がリアルに脳裏に甦り、気持ちが沈んでしまうこともありました。しかし、痛みを知ることで人はもっと優しくなれると思いますので、これで良かったと思っていますし、胸の中にずっと秘めていたこと公にすることで、過去を清算し、前向きな気持ちになることもできました。
――このあとには握手会もありますね。
水樹 握手会は久しぶりなので、ファンの方と直接触れ合える機会をいただけて、すごく嬉しいです。読んでくれてありがとう、この本を書かせてくれてありがとうという気持ちを込めて、熱く握手したいと思います(笑)
――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
水樹 隠さずありのままを言葉にしましたので、皆さんのエネルギーの源になれるような、そんな本になれればいいなと思っています。是非読んで、そしてこの先もずっと傍に置いてもらえると嬉しいです。
――ありがとうございました。
🏴 商品情報
■タイトル:水樹奈々 自叙伝「深愛」
■著者:水樹奈々
■発売日:好評発売中
■価格:1,600円(税込)
■出版社:幻冬舎