2015年10月27日(火)に38歳で永眠された故・松来未祐さんが、櫻井孝宏さん・鈴村健一さんとともにパーソナリティを務めていたラジオ『有限会社 チェリーベル』。本番組が昨日2015年11月6日(金)の放送をもって終了することが番組内にて発表された。同番組は、松来さんが2015年7月に病気療養のため長期休養に入ってからも、櫻井さん・鈴村さんの2人によって続けられてきたが、今回の訃報を受け、約13年の放送に幕を下ろすことが決まった。
番組冒頭で櫻井さんが「『チェリーベル』ですから、湿っぽくなるのは松来本人が望んでないと思うのですが、(中略)目の前の事実に向き合おうと思って、今日は僕らの気持ちや、これまでの『チェリーベル』の状況、僕らにとっての松来をお話しさせていただこうと思います」と切り出し、続いて鈴村さんが、次のようにこれまでの経緯を語りました。「病状については本人が教えてくれていました。リスナーのみなさんにお伝えしなかったのは、松来の意思を尊重したかったからです。皆さんに心配されたくない、治療がどんなに辛く長くても、元気になってしれっと戻ってきて『実は大変だったんですよ〜えへへ』と報告したいと本人がずっと言ってました。いずれは克服した結果、本も書きたいといっていました。同じ病気で戦っている人の励みになりたい、と強く思っていました。強い意志で、病気と闘っていました」。
2015年7月に長期療養に入る際、2人で番組続けることに決めた経緯については、出演者・スタッフ・関係者で悩み何度も何時間も話し合いが持たれ、結果、「松来本人は『チェリベ』は『チェリベ』のまま、バカな番組を続けていてください。しれっと戻ってきたいから、私の戻る場所を残しておいてくださいよ』と笑いながら言ってくれました。僕らは松来が戻ってくる場所を守るということで、『チェリーベル』を続けようということで今までやってきました」と、鈴村さんから複雑な苦しい胸の内が明かされた。
また他にも、鈴村さんが何度か見舞いに訪れ、松来さんの状況を番組関係者に報告していたことや、櫻井さんがメールで励まし続けていたこと、逆に自分が元気づけられたことなどが語られ、「本人も絶対に回復することを確信していたんです。最後の最後までエンターテイナーで、最強にポジティブなまま仕事をやり遂げたと思います」(鈴村)と松来さんを偲んだ。
そして最後に、「突然のご報告となってしまいますが、本日のこの放送を持ちまして、『チェリベ』をたたみます。営業終了、これにて最終回とさせていただきます」と約13年にわたって続いた番組に終止符を打つことが2人から発表された。鈴村さん・櫻井さんは「続けてほしいという声も来ていました。でも僕らもいっぱい考えました。でもこの決断にたどりつきました。いったん心の整理をしたい」、「3人で本当に一生懸命やってこれて…。楽しかったし…。でも3人じゃなきゃ『チェリーベル』じゃないと思う。ごめんね。そういう結論を出させてもらいました。本当に松来との思い出はずっと残ります。ずっとずっと思ったままこれから生きていきます。皆さんもそうあってほしいと思います」と締めくくった。
松来さんは、『有限会社 チェリーベル』(2003年4月〜)をはじめ、『有限会社櫻井工房』(2002年10月〜2003年3月)、『ラジオトゥルーラブストーリー・サマーデイズないと』(2003年10月〜2004年3月)、『ATLUS presents めぐみゅうの神楽坂ハッピーチューナー』(2004年4月〜2005年3月)、『松来未祐と金田朋子のRADIOデコピンないと2』(2004年10月〜2005年3月)、『アクターズゲート 松来未祐のぷるるん大作戦!!』(2006年10月〜12月)など、文化放送にて数多くの番組でパーソナリティを務めてきた。そんな松来さんを悼み、文化放送では2015年11月19日(木) 26:00より「超!A&G+」にて松来さんの追悼特番を配信することを決めた。
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