先日最終回を迎えたTVアニメ『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 THE LAST SONG』。そのTV放送に先駆けて、2016年6月18日(土)にTOHOシネマズ新宿にて、メインスタッフ&キャストを招いたイベント「最終回放送前夜祭 コンレボってる場合ですよ!!」が開催された。最初に登壇したのはMCを務める松澤千晶さん。彼女の呼びかけにより、石川界人さん(人吉爾朗役)、上坂すみれさん(星野輝子役役)、中村繪里子さん(風郎太役)がステージへと姿を現した。
最初のオーディションから一年あまりが過ぎた今の感想を求められた中村さんは、風郎太というキャラクターは変わらない時間を生きているけれど、自身はセリフのひとつひとつにきちんと向き合うことで役者として成長できたと語った。一方、本作のモチーフとなっている昭和という時代は、平成生まれの石川さんや上坂さんにとって理解が及ばないのではと質問が。しかし上坂さんは昭和という時代が元々好きで自分でも色々調べてきたと余裕のコメント。「生まれる前のことは知らないYO!」と若者らしくいきなりラップの調子で会場を盛り上げる石川さんとは好対照を成していた。
続けて、水島精二監督と會川昇氏(原作&シリーズ構成)が登壇。本作を手掛けているうちに、作業量の多さから食事量も増えてしまい太ってしまったという水島監督は、そうなったのも各種デザインに関する膨大な設定量の多さにあるとこぼす。會川氏もまた、かなりの数のゲストキャラが物語終盤で一堂に会したため、できれば演じる豪華キャスト陣も全員集めたかったと、やりくりに苦心する音響監督とのせめぎあいを暴露した。
そしてイベントの目玉である、TV放映に先行しいち早く公開される最終回の前振りとして、ひとつ前のエピソードである第23話の生コメンタリー上映へ。クライマックス寸前で基本的にはシリアスな展開なのだが、テンションの上がった登壇者の面々が我も我もと思いの丈を銀幕へぶつけ、結果なかなかのカオス状態に。一方で印象的だったのは、この回に用いられた挿入歌「およげ!たいやきくん」にまつわる話題。昭和を知らない石川さんでも聞き覚えのある、という記録的なヒットソングは本作においても扱いは大きく、最終回のラストバトルの舞台にもたいやきがモチーフに使われている。流行歌が効果的に用いられたこのシリーズでも、特に象徴的な楽曲となっている。
そしていよいよ待望の最終回上映へ。衝撃と感動のストーリーを目の当たりにして、ファンは当然ながらキャストやスタッフも感無量の様子。制作の苦労をねぎらうため、水島監督と會川氏には花束が贈呈され、名残惜しいながらもとうとうこのイベントの幕が下りることに。
ラストを飾る挨拶では、石川さんが「會川さんの前で言うのはなんですけど、この難解なシナリオを文字の段階で読み解いて把握し、何も知らないでゲストの方々にうまく説明できるようになったということが重要で、それを役者人生の早いうちに経験できて感謝です」と言葉を送った。続けて上坂さんは「大きな転機となった作品ですし、なんの虚飾もなくこの役は宝物です。人生の指標にもなりました」と思いもひとしお。そして中村さんは「最初不安だった自分に水島さんが仰られた『中村さんの中に風郎太はいるんだよ』という言葉が支えとなりました」と振り返る。続く會川氏は「最終回で描かれた神化53年は、特撮ファンだった自分にとっておなじみのキャラクターがことごとく現役を去り空白期間となった昭和53年をイメージしました。当時は子供向けの趣味と風当たりが強かったのですが、現在は胸を張って好きといえる。そんな自分の原体験を作品に反映させましたが、それに付き合ってくれた監督ほかスタッフに感謝です」としみじみ。最後に水島監督が「スルメみたいなフィルムで、見返せば見返すほど長く楽しめると思います」と締めくくった。
🏴 Blu-ray情報
■タイトル:『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』第6巻
■発売日:2016年6月24日(金)
■品番/価格:BCXA-1093/7,800円+税
※当商品は特装限定版となり、予告なく生産を終了する可能性がございます
【関連リンク】
公式サイト
公式Twitter
公式Facebook
©BONES・會川 昇/コンクリートレボルティオ製作委員会