TOKYO MXほかにて好評放送中のNetflixオリジナルアニメ『範馬刃牙』。本作より島ア信長さん(範馬刃牙役)と野島健児さん(ジュン・ゲバル役)のインタビューコメントが公開された。
──範馬刃牙について、前シリーズから印象が変わったところがありましたらお聞かせください。
島ア 「最凶死刑囚編」、「大擂台賽編」を通して親子という部分が段々とフィーチャーされるようになってきたように思います。「グラップラー刃牙」からの流れで、範馬勇次郎は憎むべき母の仇だったのですが、それが段々と憎む相手・仇から尊敬の対象になってきて、今回の「ブラックペンタゴン編」では刃牙のステージが明らかに変わったなというのが一番印象的でした。一国の大統領を単身で誘拐してしまという、それこそ勇次郎のようなとんでもない腕力がないとできないことで、だから刃牙が勇次郎との戦いを見据えると当然勇次郎に近づいていくというところが、今回特に大きく変わったと感じました。
──ジュン・ゲバル役が決まったときの感想をお聞かせください。
野島 刃牙という歴史ある作品に携わらせていただいて「ついに刃牙に参加させていただけるんだ」という喜びと、僕にとってもここまで筋骨隆々なキャラクターは演じていなかったので、体つくりから始めなきゃな(笑)という気持ちで取り組ませていただきました。当時は他のキャストの方を全くわかっていなかったので、どんな風に役として立ち振る舞えば良いのか想像しかできなかったのですが、オーディションに受かって実際に現場に入ってみたらとんでもないキャスト陣だったので一瞬身構えてしまいました。ここで怖がるよりも楽しんでやろうと思って、どこまでゲバルという役と作品を楽しめるかなという思いで取り組ませていただきました。
──印象深いキャラクターを教えて下さい。
野島 三つ子のリップ、トゥース、タングのマウスですね。
島ア あれ凄かったですよね!
野島 僕は収録をご一緒できなかったのですが、三つ子を山寺宏一さん一人で演じられるということで、どんな風に役作りをしているのかすごく気になっていました、実際に観てみたら凄い!というのはもちろんなのですが、気持ち悪い(笑)
島ア そうなんですよ!作中でも気持ち悪いって言われていているんで(笑)
野島 凄いし気持ち悪いし強いし、ずっと観たかったので僕としてもかなりの見所でした。
島ア マウスが登場するのはほんの少しの期間なので、ファンの皆さんから「山寺宏一さんの無駄遣いじゃないか?いやあれは山寺さんにしかできないのでは?」と(笑)
野島 適材適所みたいな(笑)
島ア 3人とも声質が違うんですけど、ひとり一文字ずつ喋っているのに流暢に聞こえて違和感があるというとんでもない難易度のキャラクターなので無駄使いではないかなと。収録の際に山寺さんにお会いする機会がありまして、お話をしていたら山寺さんは原作マンガの写植の違いについて仰っていて、一文字ずつ写植が違っているということは明確に違う人の声だというイメージで書かれていると読み解いていて、山寺さんのようなキャリアをお持ちの方でも写植が違うからこういうことを表現したいんだろうなというところまで思いを巡らせて収録に挑んでいるというのは流石だなと思いました。
──ファンの皆様へメッセージをお願いいたします。
島ア 刃牙は難しそうに見えて実はシンプルなお話です。なんとなく観ていても説得力がすごくて、色々なものが嘘みたいに伝わってきて感じてしまう作品だと思います。今まで応援してくださっている皆様にはもちろん本作も思いっきり楽しんでほしいですし、今作からという方も、まずは一度観ていただいたら凄みや魅力が伝わるのではないかなと思っています。なかでも今回の「ブラックペンタゴン編」ではビスケット・オリバというアメリカ最強の男を大塚芳忠さんが演じていて、魅力的なキャラクターと魅力的な役者さんが合体して、とてつもない魅力を放っていますので、余すことなく堪能していただけたら嬉しいです。
野島 今作で初めて作品に触れさせていただきました。本作が刃牙シリーズ初めてという方でも凄く楽しめますし、導入にも丁度よいのではないかというくらい色々な要素が注ぎ込まれているので、まだ観たことがないという方は特に今作を観てほしいという思いがあります。ぜひ楽しんで御覧ください。始めのカマキリに驚いている場合じゃありません(笑)
©板垣恵介(秋田書店)/範馬刃牙製作委員会