3年ぶりの開催となった堀江由衣さんのライブツアー「堀江由衣 LIVE TOUR 2022 文学少女倶楽部U〜放課後リピート〜」。そのファイナルとなる東京公演が、2022年5月8日(日)に立川ステージガーデンで開催された。
“文化祭
”をイメージしたステージでは、堀江さんのライブでお馴染みのキャラクター・クマスター扮する熊田先生が、楽曲の振り付けや今回グッズで販売していた音声付ペンライトの使い方をレクチャーする
“授業
”が展開された。
開演の時間を迎えると会場は暗転。前回のライブツアー「堀江由衣 LIVE TOUR 2019 文学少女倶楽部」の幕間映像がダイジェストで紹介されたあと、その続きとなる本ツアーがスタートした。
“文学少女倶楽部
”のメンバーたちが文化祭でバンドを組むことになるというのが今回のストーリー。
オープニングナンバーは2022年3月にリリースされた最新アルバム「文学少女の歌集U-月とカエルと文学少女-」よりリード曲「とカエル」。バンド&ダンサーと共にステージ上に現れると、会場のテンションは一気に上昇。清楚な制服風のロングワンピースに身を包み、爽やかに歌い上げた。「文学少女倶楽部のライブへようこそ!」と挨拶すると、声の代わりに音声付ペンライトや拍手でファンもそれに応える。続いて「光の海へ」を披露すると一度ステージから退場。スクリーンでは
“文学少女倶楽部
”の物語も進んでいく。
チェックスカートのスクールガール風衣装にチェンジし再びステージに登場すると、「ラブアテンション」「恋する天気図」を続けざまに。振り付けをレクチャーをしたあと、自身が作詞を担当した最新アルバム収録曲「Wake Up」をキュートなダンスでパフォーマンス。生セリフも聞きどころの「半永久的に愛してよ♡」では、ピンク色のペンライトで会場が埋め尽くされた。
様々なパターンを組み合わせた赤いチェックのドレスに着替えると、「Days」「笑顔の連鎖」の2曲を歌唱。会場のテンションはさらに高まっていく。ファンの様子を見て堀江さんは「レクチャーしていない振り付けも完璧!」と驚きの声を上げる。
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ここで再び振り付けレクチャーコーナー。「キラリ☆宝物」の歌に合わせて振り付けをしながら次々とペンライトの色を変えるという演出だったが、本番では見事に客席も一体となって参加。その熱気はそのままに、「try again」ではリズムゲーム風の映像をバックに、ステージ上段でクールなダンスが繰り広げられた。
ステージには先ほどの幕間映像に登場した看板が出現し、ラクガキ風のペイントが施された衣装で再登場。幕間映像とステージ上の現実がリンクする遊び心満載な仕掛けもありつつ、「The♡World's♡End」では、目まぐるしい旋律に乗せ圧倒的なボーカル&表現力で客席を魅了。「ヒカリ」ではファンを統率するようにペンライトを高く掲げ、会場を熱狂の渦に巻き込んでいった。
客席に様々な質問をする堀江流のコール&レスポンスコーナーで大いに盛り上がった後は、エモーショナルなロックナンバー「チャイム」を。ステージモニターに虹のペイントがかかると、「虹が架かるまでの話」を情感たっぷりに歌い上げた。
文化祭の前夜にトラブルが発生しピンチを迎えるという、物語も転機を迎えた幕間映像が流れると、ボレロが可憐なネイビーのチェックドレス衣装で登場。「ALL MY LOVE」では熊田先生がステージ上に登場する映像と地続きの演出もありつつ、「Adieu」でドラマチックかつ壮大にこの一幕を締めくくった。
ツアーの各公演で好評だった
“堀ジャム
”のコーナーでは、文学少女帯(バンドメンバー)による担当楽器やライブ演奏曲についてのエピソードを披露。「後半戦も盛り上がっていきましょう!」と一声、「心晴れて 夜も明けて」をまっすぐな声で歌い上げ、曲終わりには映像ともリンクした紙吹雪がステージを舞った。さらに「YAHHO!!」では元気にタオルを掲げ、会場中に笑顔を振りまく。
物語も終盤へ。幕間映像で
“放課後リピート
”という今回のライブタイトルの所以も明らかになると、ステージにはライブ冒頭と同じ制服風の衣装を纏って登場。「CHILDISH♡LOVE♡WORLD」ではカラフルなペンライトと手拍子で
“フレー!フレー!ほっちゃん!
”のフレーズが表現され、本編ラストでは最新アルバムから卒業をテーマにした楽曲「スタートライン」が披露された。ピアノの旋律に乗せてイノセントなボーカルが会場に響き渡り、徐々に壮大になっていく演奏やダンスパフォーマンスも相まって、感情昂る締めくくりとなった。
エンドロール後、
“文学少女の物語は繰り返される
”というワードと共にライブロゴが現れ物語が無事エンドを迎えると、ライブTシャツ姿で再びステージに。今回の
“文学少女の物語
”の制作裏話を語ると、客席からは驚きや納得、それぞれのリアクションが見られた。
最終公演のアンコールパートでは、日替わり曲「I wish」を披露。そしてライブで歌うのはかなり久しぶりというやまとなでしこの楽曲「Merry Merrily」が始まると、客席からは喜びと驚きの反応が。ポンポンを使いながらダンサーと一緒に可愛らしいパフォーマンスをみせてくれた。
コロナ禍でどういうライブが楽しんでもらえるのか真剣に話し合い、さまざまな仕掛けを用意したという今回のツアー。堀江さんはファンを「選び抜かれた劇団員の皆さん」と賞賛し「今回のライブが楽しいと言って下さるなら、それは劇団員の皆さんが本気で楽しんでくれたからです」と改めて客席に感謝の気持ちを伝えた。「最後はやっぱりこの曲!」と、ラストの「Happy happy*rice shower」で大団円を迎えた。
【セットリスト】
01.月とカエル
02.光の海へ
03.ラブアテンション
04.恋する天気図
05.Wake Up
06.半永久的に愛してよ♡
07.Days
08.笑顔の連鎖
09.キラリ☆宝物
10.try again
11.The♡World's♡End
12.ヒカリ
13.チャイム
14.虹が架かるまでの話
15.ALL MY LOVE
16.Adieu
17.心晴れて 夜も明けて
18.YAHHO!!
19.CHILDISH♡LOVE♡WORLD
20.スタートライン
21.I wish
22.Merry Merrily
23.Happy happy*rice shower
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主要音楽配信サイトにてセットリストのプレイリストを公開中(一部未配信楽曲は含まれません)
photo:草刈雅之